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ペルーの言葉  sendero(センデロ)=道  英:path

  • 執筆者の写真: Kaz Suzurida
    Kaz Suzurida
  • 2012年9月16日
  • 読了時間: 2分

2012年9月16日

今住んでいるリマのアパート(departamento)は1996年末から97年にかけて4ヶ月以上の占拠事件が起きた旧日本大使公邸のすぐそばです。

この事件を起こしたのはトゥパクアマル革命運動(Movimiento Revolucionario Túpac Amaru 略称MRTA)というゲリラ組織であることは以前もお伝えしましたが、この事件を起こしたこともあってフジモリ政権(1990年-2000年)が殲滅作戦を敢行し、2007年に武闘放棄を宣言しています。

一方、今日の新聞El Comercioの一面トップに掲載されている記事は「Solo el 2% cree hoy que Sendero está derrotado(国民の僅か2%しかセンデロが打倒されたと信じていない)」というもので、1980年代に誕生したMRTAとは異なり、1920年代にペルー共産党として設立されたSendero Luminoso(輝ける道)は当初から貧富の格差解消を訴えて地方の貧民の指示を得てきた歴史があり、70年代に毛沢東思想の分派が武力闘争を激化して以来、世界的に有名な反政府ゲリラ組織となっています。

センデロルミノソのLuminosoは”輝ける”と邦訳されていますが、元来luminosoは”光の”とか”明るい”ということで、日本の左翼系ジャーナリズムによって少し格好良い邦訳になっていると理解します。

この一面トップ記事にはフジモリ元大統領の写真も掲載され、「国民の51%はフジモリ元大統領がテロリズムと闘った」との評価を与えている一方、現大統領夫人Nadine Heredia女史の行動に関し、「国民の58%は彼女の政府における役割を肯定しているものの、61%はでしゃばり過ぎと考えている」との統計も載せています。

また、電子版では「El 41% cree que Nadine Heredia influye en decisiones del presidente Humala(41%が夫人の意思が大統領の決定に大きく反映すると思う)」として、強大な影響力を発揮しているファーストレディの言動に懸念を示しています。 📷

ただ、頻繁に国内各地を飛び歩いて現場の理解を深めようと努力しているように見えるウマラ大統領夫妻は、テレビでもほぼ毎日登場していますが、遊説の際はTシャツにジーパンといういでたちが多く、夫人も民族衣装を身にまとって極力庶民に近い大統領というイメージを浸透させようとしているように見え、年中赤シャツか軍服で通す某大統領とは明らかに目指す道の違いを感じさせます。

同じ新聞見出しには大統領の父親や兄弟が汚職に関与しているという噂についても書かれていて、韓国の大統領同様、マスコミ対策がペルーでも重要課題であることに変わりないことを示す一方、こうしたマスコミの報道によって動く大衆のコントロールが如何に難しいか、中国の暴徒の様子や、フランスの英王室プライバシー侵害問題でも大いに考えさせられる週末となっています。

 
 
 

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