2013年10月26日
10月20日から23日にかけてパナマでVI Congreso Internacional de la Lengua Española(第六回国際スペイン語学会)というイベントが開催されていたとのことで、ここでスペイン語を母国語とする国々の間で、言葉の定義や用法に関する確認が行われたようです。
世界中でスペイン語を母国語とする人の数は495百万人、そのうちラテンアメリカ在住人口が370百万人だそうで、スペイン本国の人口が47百万人ですから、一割弱だけが本国に居て、75%がラ米となりますが、米国でのヒスパニック人口が50百万超との資料がありますので、北中南米だけで4億人以上がスペイン語を喋っているということになります。 公用語とする国と地域の合計は20で、英語(80)、フランス語(50)、アラビア語(27)に次ぎ、インターネット使用言語としては英語(27%)、中国語(23%)に次ぐ8%を占めるとのこと。
イベントは16年前から四年毎に開催されている様ですが、当時は米国でもマイノリティであったスペイン語人口は飛躍的に増えて、ニュースチャンネルCNNやスポーツ専門局ESPNもスペイン語での放送を行っており、テレビ・インターネット等国境を越えて言語が使われるようになると、言葉の定義や用法に関する確認が必要になる、という背景があるようです。
確かに20年前の最初の駐在時に比べると、テレビ放送が地上波から衛生波主体になり、ネット人口が増殖したことにより、中南米のスペイン語は平準化が進んでいるように思われます。一方で、本国スペインでは以前も書きましたが、標準語のカステジャーナの他にカタルーニャやバスク等の地域言語が明確に使い分けされていて、地方に向かう新幹線の中の表示が4地域後で表示されていたりして困惑します。
このイベントに関し、Publimetro紙に面白い特集がありましたのでご紹介します。 Peruanismo como senal de identidad(ペルー方言はアイデンティティの証)という見出しで、同じスペイン語圏の同じ単語でも、ペルー独特の定義や解釈があって、これがスペイン語という言語を豊かにしている、という趣旨です。
しかし、ペルーで日常使われている言葉の20%が地域固有の表現とのことで、ベネズエラで言葉を覚えた我が家のメンバーにとって、移住後一年以上経過した今も、知らない表現に戸惑う事が頻繁にあります。因みに典型的ペルー方言として紹介されている以下の単語、一つでも意味判りますか?(原住民言葉のケチュアではありません。)
roche、 chamba、 calato、 engreido、 chela、 bacan、 pata、 ampayar
こうした所謂方言や地域独特の言い回しも含め、まだまだ学習が必要です。
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