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  • 執筆者の写真Kaz Suzurida

ベネズエラの言葉 Vivienda(ビビエンダ)=住まい、住居  英:housingu, accomodation

2011年5月7日

今週は、政府の注意が俄然「住宅問題」に注がれ、金曜日はエネルギー・石油大臣自ら説明を行う新政策「Gran mision Vivienda」(住宅大作戦)の発表が行われました。

詳細は以下の説明ビデオでご覧になれますが、ともかく住宅の欲しい国民に登録を呼びかけを始めています。


これは、Chuleta(申込用紙)に家族の人数や所得を記入、急遽設営されることになった登録局に登録に行って指紋登録を行うだけ。これで政府が建設する住宅への入居登録が出来ると言うもの。日本で言うと公営住宅への入居申し込みという感じで、月収がBsF.6千に満たない家族に対し、優先的に住宅を供給しますという趣旨のようです。


しかし、政府が建設中の住宅と言うのは、カラカス近辺では例えば空港と市内を結ぶ高速道路脇の山地を強引に切り開き、高速道路に繋げてしまう、といった場所で、すぐ隣は雨による土砂崩れで家が流されたり、危険度が増して住めなくなったエリアであり、地盤も交通アクセスも危険極まりないような処。こうしたところに塩ビやレンガで造った住宅に住みたいとは絶対に思いません。

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登録証。これを手にした後、どれだけ待てば住宅が入手できるかは不明です。


一方、雨季が本格化し、毎日相当量の雨が降って山沿いの危険地域に住む人たちは、益々大変な状況に陥っています。

しかし、場当たり的に土砂崩れ後の救済策をとる以前に、土砂崩れが起きないよう、防災工事を行うことが優先でしょうし、いつまでたっても出来ない住宅の建設を宣言する以前に経済の活性化を行い、最低賃金で暮らす人口を減らすことが重要でしょう。今回のメーデーでの演説からは大統領の論調もこれまでとは少し変わり、まず労働時間の短縮よりも労働の質の改善、また生活の質の改善を訴えていました。しかし、治安の改善や電力・水道・交通インフラの整備など、優先的に行うべき施策は数多くあり、東日本の復興同様、政治と官僚の双方がしっかりと同じ方向性で動いてくれることが期待されます。


明日は母の日(El dia de Madre)。新聞紙面は「お母さんへのプレゼントを」と呼びかける広告が溢れ、街の市場の花屋は普段の倍以上の花を店頭に置いていました。またあちこちのショッピングセンターも貧富に関係なく大勢の人達で賑わっており、お祭り好きなベネズエラ人の消費心は最終的に社会主義には合わないだろう、と確信させる週末になっています。


ところで一昨年の母の日にチャベス大統領は自らの番組「Alo Presidente」で初のベネズエラ製携帯電話Vergatarioを発表し、「母の日にはベネズエラが開発した世界一安価な携帯電話、Vergatario(チン○コという意味)を贈ってお母さんと話をしよう!」と呼びかけ、全国の母親の顰蹙を買っていましたが、その後2年間でこの電話を持っている人を見かけたのは数回、中国との協業(というより技術移転)で開発したこの電話は日の目を見ることなく消えました。Gran mision Viviendaもこうならないことを祈っています。

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