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  • 執筆者の写真Kaz Suzurida

ベネズエラの言葉  mudanza(ムダンサ)=引越し、脱皮  英:removal

2012年6月2日

いよいよ今回のベネズエラ駐在も、あと一週間を残すのみとなりました。家の中は引越し荷物が山積みになっています。

元々はベネズエラの魅力をお伝えし、ベネズエラ・ファンを増やそうと書き始めた本文も、逆に治安の悪さやモノ不足など、読者の不安を煽るような内容が増えていることに気付き、反省しています。

ただ、どんな状況に陥ろうと、素晴らしい自然や欧米へのアクセスの良さ、人々の寛大さといったこの国の持つ魅力や優位性は揺るがないので、是非これからもベネズエラ・ウォッチを続け、いつかまた帰って来たいと思っています。

一方で、現体制下では商行為や為替の移動に関する当局の管理が益々厳しくなり、引越しに際しても、船便では港の税関での審査と称して貨物が3-4ヶ月遅滞し、さらにその間にコンテナの中身が盗まれるという事態が常態化し、航空便以外の荷物の搬出は事実上不可能な状態に陥っています。

今日の体制側新聞Ultimas Noticias紙のトップニュースとして取り上げられているのが、「Aerolíneas dicen que no tracalean con cupo Cadivi(航空会社はCADIVIの割当でのインチキを否定)」というニュース。

これはどういうことかというと、ベネズエラ国民一人当たり年間3千ドル割り当てられた通貨交換権利(この枠以内でBsF.4.3/US$での外貨購入が出来る)を使って、航空会社が旅客(を装った市民)から航空券代金の購入を請け負い、それがキャンセルされたことにしてドルの割当だけを確保する、という日本人には説明しがたい脱法行為が行われた疑いが、航空会社に掛けられている、というニュースです。

ベネズエラは20世紀初頭に発見された石油資源や、その後発掘・開発された金属資源等の豊富な地下資源の存在により、「あくせく働かなくても食べられる国」になってしまい、政府の仕事は如何に国民を楽しませるか?ということになっています。(その意味で、チャベス大統領は素晴らしいエンターテイナーです。)

しかし、享楽的生活が100年間国民に染み付いた結果、作って外に売る収入よりも、外から買ってくる支出が常に多い経済になっていることはこれまでも書いてきました。

この為替管理は、そうした無駄遣いを減らす為に導入された外貨使用の制限制度なのですが、制限を強いる政府自身が必要の無い武器やインフラの整っていない衛星などの購入により多くの外貨を使うので、国内での外貨の獲得は益々難しい状況に陥り、個人ベースで売買される自由市場での為替レートは時として公定レートの二倍となっています。 

そこで、こうした合法性を保ちつつ、実際には本来の目的に沿わない形で外貨を交換する方法が発達してきているという訳で、これを規制する為に、また可笑しな法律が制定され、経済は益々混乱を来すという負のスパイラルに陥り価値になる訳です。

既に、ベネズエラでの外国旅行用航空券の購入には様々な制限が加えられ、昨年までは北米に行って、そこから南米の別の国に行き、その後帰ってくるというチケット発行が今年は出来なくなり、態々一旦ベネズエラに戻って別の出張を仕立てる、という時間も体力もおカネも無駄になる動きしかとれなくなってきています。

また、空港ではひたすら増え続ける中国人が営業目的で持ち込む安価な商品に課税しようと、見た目に区別のつかない日本人も巻き込んで滅多矢鱈に課税されるインチキ税関吏が大勢いて、入国の時は何時もドキドキしながら税関の設けたX線検査機を通すことになっています。

📷

ベネズエラのこうした混乱は、必ずしも昨日今日始まった話で無く、前回の駐在の時にも多かれ少なかれあった訳ですが、政府の管理能力は低下の一途を辿っているので混乱に拍車が掛っているのは間違いありません。しかし、そうした混乱が未来永劫続く訳でもないことは、政治的・経済的に立派な成功を収めている隣国の例を観れば明らかです。

ところで、少し前に新聞電子版で見つけた新しい表示。天気図に見立てて全国のインフレを示す地図。全国的にインフレです。 http://www.eluniversal.com/economia/120519/indice-nacional-de-precios-al-consumidor-por-ciudad

と、ここまで書いたところでインターネットへの接続が不安定になってきました。いつまで繋がっているか判りませんので、今週はこの辺で失礼します。Hasta proximo!(また次回!)

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