2008年10月30日
今日のニュースはなんと言ってもベネズエラ初の人工衛星「Simon Bolivar」の打ち上げ成功でしょう。中国航天科学技術公司によりベネズエラ時間の本日正午過ぎに打ち上げられ、ベネズエラ南の赤道上空36km地点で静止軌道に乗りました。
打ち上げの模様は中国とベネズエラの二元生中継で約2時間に渡って伝えられ、Bolivar州に設置された衛星監視センターにはチャベス大統領の他、この衛星を活用できるボリビアからエボ・モラレス大統領も駆けつけ、両国独立の父の名前を冠した宇宙ロケットの発射成功を祝福していました。
この打ち上げ成功はベネズエラにおける中国の地位向上に大きく役立つものと思われ、チャベス大統領は「世界の資本主義が大きなダメージを受けた一方で、新たな社会主義は着々と成功をおさめつつあり、中国は社会主義の先進国家である」と手放しの絶賛を浴びせ、打ち上げ式典に出席していた中国大使も頻繁にカメラに映し出されていました。
この衛星打ち上げの目的は「通信・放送・教育の充実である」としきりに強調されていましたが、大統領本人は今日は軍服を着て式典に臨んでおり、なぜか中国を絶賛する際にヒロシマ・ナガサキの名前を連呼するなど、衛星打ち上げの真の目的が米国への核装備を意識したものであろうことは間違いなく、これに米政府がどのように反応するのか、興味深いものです。
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