2010年3月27日
いよいよ来週はSemana Santa(聖週間)です。正式にはPascua de Resurreccion(復活祭=春分の日の後の最初の満月の次の日曜日)の46日前のMiércoles de Ceniza(灰の水曜日、今年は2月17日)から始まり直前の木曜日(聖木曜日、今年は4月1日)に終わる四旬節(la Cuaresma )の仕上げの二日間(木曜+金曜)を本格的断食の日として肉食を絶つ為に休日となるのがイースターホリデーの本来の趣旨です。
しかし、今年のベネズエラでは今週水曜日(24日)に突然大統領が「エネルギー不足に対し、国を挙げて対処する為」として、3月29日から31日までの週前半も祝日扱いする=聖祝日の拡大(Miden efecto de ampliación del feriado de Semana Santa)」を突然発表し、会社も商店もこの期間は働いてはいけないという臨時立法を成立させてしまいました。この期間にどうしても営業を強行する場合、業種に応じて50%から200%の特別手当を支給することが義務付けられた他、電力消費制限は引き続き適用されるので、ただでさえ低迷している経済活動が一層不振になる、と民間セクターでは問題視されています。
一方、我が近隣の住民達は今日も大音響でパーティー音楽をかけて9日間に亘る長い休日を楽しむ準備を万端整えています。
27日午後8時から1時間、世界中で照明を消して地球温暖化に対する問題意識を提起する「アース・アワー」というイベントが行われた模様ですが、ベネズエラはある意味では最も先進的な温暖化防止国と言えるかも知れません。今年に入ってからは毎日アース・アワー状態です。
因みに、本当の聖祭日となる復活祭を含む4日間は肉食は避け、極力少食にということで、肉に代わって魚が主菜となるので、この時期は魚の値段が上がります。更に教会行事ではないカーニバルは灰の水曜日の前の二日間のことであり、断食期間に入る前に大いに肉食を楽しもうということで、飲み食い騒ぐことが起源となっています。
そういえば、去年のこの時期はチャベス大統領が突然日本に行くと言い出しててんやわんやの混乱状態にあったことを思い出しました。
思いつきで休暇を作ったり拡大するのは、2008年の選挙年にもあったチャベス流民心掌握術ですが、今回の発表も極めて唐突であり、9月26日に国会議員総選挙が予定される今年も大統領の思いつきに振り回される年になりそうです。
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