2018年10月20日
8月15日からMario Abdo Benitez大統領による新政権が発足していることは以前お知らせしたとおりですが、今週は商工省が持続可能性を主眼に置いた政策方針を発表しましたのでお伝えします。
この方針は9月に国連が打ち出した持続可能開発ゴールをパラグアイでも実施しようというものです。
競争力(competitividad)の向上についても世界経済フォーラムのレポートを基に報じています。
https://www.5dias.com.py/paraguay-escala-un-lugar-en-competitividad/
ところで、GDPに占める債務の比率をラ米各国で比較すると、パラグアイがダントツに低いことが分かります。
この表を見ると、ベネズエラ(80.9%)・アルゼンチン(80%)・ブラジル(78%)の南米三大借金王が目立つのですが、これを世界レベルで見ると、最高の日本(236%)に比べれば可愛いものであることが分かります。
国民一人当たりで計算しても日本のダントツぶりは目につきます。
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金曜日にはJICAの協力隊員派遣40周年の記念行事が「人づくりセンター」ことCentro Paraguayo Japonésで開催され、Castiglioni外務大臣を主賓に大勢の政府関係者が祝福に来られました。
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JICAが1978年からパラグアイに派遣した協力隊員は1719人。世界的に見ても二番目の多さとの説明でしたが、一位がどこなのかは明かされませんでした。
JICAのホームページで調べてみると、パラグアイの人数は1215人でホンジュラスに次いで中南米二位。しかし、世界で見ると何故かアフリカのマラウィが一位、ケニア・タンザニア・ザンビアと続きますが、マラウィって知ってますか?恐らくパラグアイと同程度か、それ以上に日本での知名度は低いのではないかと思います。面積は日本の三分の一以下の118千㎢、そこに18百万人(パラグアイの二倍以上)が住んでいて、一人当たりGDPはパラグアイの四分の一の1,182ドル。経済協力を必要としている状況は、32年前に訪問した当時も今も変わらない様子。でも、マラウィの首都リロンゲでレンタカーを借りて仕事で走り回った時に感じた解放感は、今パラグアイで感じているのと似た感覚です。
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80年代半ばのアフリカではジンバブエが最も豊かな印象で、マラウィは貧しいながらも緑豊かで穏やかという印象でした。同じ時期、南米で一番豊かだったベネズエラと共に、ジンバブエも最低レベルの治安と経済に落ちぶれていますが、マラウィもパラグアイも良い意味で変わっていないことは嬉しい限り。
広い世界を俯瞰すると、多くの国に援助の手を差し伸べている日本ですが、世界ダントツの借金大国でもある訳ですから、国家としての持続可能性を考えながら活動を続けて欲しいと思います。
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