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  • 執筆者の写真Kaz Suzurida

パラグアイの言葉 hidroelectrica(イドロエレクトリカ)=水力発電の 英:hydroelectric 葡:hidroeléctrica

2016年7月9日

パラグアイの主要産業は何か?と言うと、日本の外務省のHPには農業(綿花・大豆)、牧畜業(食肉)、林業と紹介されています。

名目GDPが296億ドル(2013年)。一人当たりにすると4,368ドル。これだけ見ると随分貧しい国っていうイメージですね。

因みに別の資料で比べてみると、米国が55,805ドル、日本は32,485ドル、南米ではトリニダード・トバゴが18,085ドルで突出していて、ウルグアイ15,748ドル、アルゼンチン13,588ドル、チリ13,340ドル、パナマ13,012ドル、ブラジル8,670ドル、ベネズエラ7,744、コロンビア6,083、エクアドル6,070、ペルー6,021、パラグアイ4,009ドル、ボリビア2,886となっていて、パラグアイの貧しさを裏付けている様にも見えます。

一方、米国CIAのデータでは、2015年推定値でGDP609.8億ドル、一人当たりは8,700ドル。と言う事は、ブラジルと同じレベル?

何故、米国と日本でパラグアイの国力分析の値が二倍の開きになっているのでしょうか?

CIAのデータでは、GDPの18.9%が農業(綿花・サトウキビ・大豆・トウモロコシ等)由来ですが、18.5%が産業(砂糖・セメント・繊維・飲料・木製品・鉄鋼製品等)、残りの62.6%がサービス由来となっています。 人口678万人(CIA)の国でGDPの六割を占めるサービスとは?

その答えの一つが今日の言葉、Hidroelectrica、即ち水力発電による貢献と思われます。

パラグアイの南半分は東にブラジルとの国境を成すパラナ川、西にアルゼンチンとの国境を成すパラグアイ川に挟まれていて、水資源は極めて豊富な国なのです。

その水資源を最大限に活用しているのが、同じパラナ水系でブラジルとの合弁であるItaipu(上流、1991年稼働)と、アルゼンチンとの合弁であるYacyreta(下流、1994年稼働)という二つの水力発電ダム。

今週は今年上半期の両発電所の発電量が稼働開始後20年以上を経て共に過去最高を記録した、と報じられました。

「イタイプ水力発電は上半期史上最高の発電量で55百万ドルの売電収益」

「ヤシレタは上半期10,610GWh発電」

写真:イタイプ発電所の放水路、有名なイグアスの滝はこのすぐ川下に位置する 📷📷 ヤシレタ発電所の内部 現在は一部改修工事中 📷 水力発電の仕組み 関止められた水の流れを利用してタービンを回し、電気を起こす 📷 イタイプ発電所の発電能力は98.6TWhで、2009年に揚子江の三峡ダム発電所(同98.8TWh)が出来るまでは世界最大の発電所でした。 ヤシレタ(同20.09TWh)は世界26位と順位は下がりますが、日本最大の兵庫県奥多々良木発電所の能力が1.9GWh(TWhはGWhの千倍)ですから、二万倍の能力を有していることになる訳です。 世界の水力発電所上位リスト https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_largest_hydroelectric_power_stations 世界の発電所上位リスト https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_largest_power_stations_in_the_world 二つの発電所の能力を合計すると、119TWh、日本の年間総消費量が910TWhですから、如何にパラグアイの発電能力が大きいか想像できるでしょう。この膨大な発電量を、隣国ブラジルとアルゼンチンに売ることで、パラグアイの人々は比較的豊かな生活を送っています。 世界の国別電力消費量 https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_electricity_consumption このデータで示された国民一人当たりの電力消費量、アイスランドの異常値はともかく、ノルウェー・カナダ・米国・フィンランド・クウェート・スウェーデン・オーストラリアといった超消費国群に次いでドイツや台湾・韓国・香港・日本といった東アジア先進地国が続いていますが、南米諸国の数字は大して大きくありません。工業用電力消費が多いのは先進国共通の特徴で、発展途上と言われる南米ではこの数値が小さいので全体消費量が少なくなる訳ですが、家庭用電力の消費量は国によってそんなに大きな差があるとは思えません。

南米共通の景色として、貧民街でも飲料用の巨大な青いプラスチック容器と共に、衛星放送受信用のパラボラアンテナのお皿が載っている景色、貧民層の家庭でも家電製品はそれなりに揃っています。 そもそも、100年前の暮らしを思えば、電力使い過ぎの現代社会、もっと消費電力を減らす工夫ができそうな気もします。そうなるとパラグアイでは政府の収入が減って困ってしまいますかね。 今回調べものをして不思議に思ったのは、各国原語でほぼ何でも収録されているウィキペディアで、電力に関するデータに関しては何故か日本語になってないこと。日本人には知られたくない不都合でもあるのでしょうか?

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