2月22日にパラグアイ初の衛星搭載ロケットが発射されたことをお伝えしましたが、今日はその衛星がJAXAの国際宇宙ステーションから放出されました。
この快挙に駐日パラグアイ大使館のフロレンティン大使が祝辞を寄せています。
前回もお伝えした通り、この衛星の目的はパラグアイだけでなく熱帯地域全域で健康に害を為すシャーガス病の原因となるサシガメの分布状況を調べるもので、具体的な成果が挙げられれば、パラグアイだけでなく広く中南米全域の保健衛生環境の改善に繋がることになります。
先週末に発生したコロナ対策に抗議するデモは毎日続けられて一週間が経過しましたが、コロナ禍の状況はこれまでほぼ毎日1000人程度の新規感染者確認だったものが、この一週間は1700人程度に増えて病院の病床数も逼迫した事態を迎えています。
ただ、相変わらず陽性となっても発症していない人達も多く、重篤な症状を示したり亡くなったりというケースは、隣国ブラジルと比較すると全く軽微な状態にあるとも言えるので、陽性者の増加という点のみを誇張して危機感を煽られるのではなく、冷静な感染予防の姿勢を維持することが肝要と思われます。
コロナ禍も世界的な事態であり、今回の衛星実験の開始も、地球規模の宇宙的視点で各国が連携することの重要性を再認識させています。
今月は東北震災十周年ということで、当然のことながら東北の被災地にスポットライトが当てられて復興の現状を伝える報道が目につきますが、エクアドルでは標高5600mのSangay火山が噴火し、降灰が問題になっていた上、豪雨が発生して6人が死亡、35万人の生活に深刻な影響が出ている模様です。
その他最近のニュースとしてイタリアのエトナ火山の噴火やアイスランドでの群発地震も報じられていますから、今や自然災害は国境に関係なく、地球レベルで観測や予測を行うべきと考えられます。
その意味で、今回の宇宙での実験開始のニュースも地味ながら日本とパラグアイが協力して世界に貢献する事業の始まりとして記憶頂けると幸いです。
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