2013年4月27日
今日のEl Comercio一面トップ記事は昨日に続いてスペインの石油会社Repsol社のペルー国内資産の国有化に関するもの。
”Expertos advierten que no es rentable la compra de Repsol”(レプソルの買収は儲からないと専門家指摘)
国有化と言っても、ベネズエラで行われているような強制的接収ではなく、ポートフォリオ見直しの為にペルーで持つ資産を売却しようというレプソル社の売却要請を受けて、国レベルでの購入を検討しているものです。
昨日金曜の一面トップでカスティージョ経済大臣が、ペルー政府として本件に前向きな姿勢を見せたことを受けての報道ですから、ネガティブな内容ではありません。
ただ、ペルー国内332のガソリンスタンド(Grifo)とリマ近郊にあるLa Pampilla製油所などの資産を一括で売却を希望するレプソルの条件が割高であるというのが今日の記事の趣旨。
📷 📷 この製油所は7万2千BDの製油能力を持つものの、老朽化による効率の悪化等で昨年は収益が70%も落ち込み、増収傾向のガソリンスタンドやガス宅配事業とは対照的に問題ある事業として指摘されていました。
急激な成長と活況を見せるペルー経済ですが、成長を支えるエネルギーの源、字の如くエネルギー(燃料・電力)産業の梃子入れは政府にとっても喫緊の課題である一方、日本のトンネル・橋梁の老朽化と同様にメインテナンスの不足が思わぬ支出を迫られることにもなりかねず、これからも大きな議論を呼ぶことは確実です。
今日の言葉rentableのスペイン語としての原型動詞はrentar。報酬や利益などを生じる、もたらすという意味ですが、ラテンアメリカでは、英語のrentの影響を受けて貸すとか借りるという意味で使われることもあり、はっきりと意味を聞き分けることが必要です。
コメント