2012年10月20日
今週は月曜から水曜まで三日間に亘ってヒラリー・クリントン国務長官が来秘したので街中の道路が大混雑となりました。
特に宿泊先となったWestin Hotel周辺は、普段から渋滞のメッカであり、それに警備の強化があった為に殆ど動かない状態で、雨上がりのカラカスもかくやと言う状態が続きました。
クリントン長官の訪問の目的は、麻薬ゲリラの撃退対策の強化や、女性の労働条件の改善などをテーマとしたシンポジウムへの出席で、超多忙な米国国務長官が三日間も滞在するという異例のスケジュールは、米国によるペルーの位置付けが非常に高くなっていることの証左と言えます。
http://elcomercio.pe/actualidad/1483506/noticia-fotos-hillary-clinton-michelle-bachelet-quedaron-encantadas-gamarra/2
繊維工房の集中するGamarra地区をチリのバチェレット前大統領(右側)・ペルーのナディン大統領夫人(中央)と訪問するクリントン国務長官(左)
スポーツでは、先週ボリビアとのアウェーの試合で引き分けたサッカーのペルーチーム、今週は火曜にパラグアイのアスンシオンで再びアウェーの試合、前半早々に許した得点が最後まで反撃できず敢え無く敗退、ワールドカップ出場の夢は消えました。
それから今週最大の行事はEl Señor de los Milagros(奇跡の主)のお祭りです。
毎年10月18日と19日、29日に多くのカトリック信者が聖なる色とされる紫色の衣装をまとい、17世紀に描かれたとされるキリストの絵画を掲げてリマ旧市街を練り歩くもので、今回は木曜日に日本から来られているビジターを御案内して旧市街に出向いていたところ、丁度この行事にぶつかり、クルマが渋滞に巻き込まれて身動きが取れない状態になりましたが、紫色の人達に圧倒された感じでした。
また、金曜日には北部の地方都市Piura(ピウラ)に居たのですが、ここでも街の中心部でこの行司が行われていて、あちこちに紫と白の飾り物が掲げられ、普段とは違う雰囲気を醸し出していました。
この行事、三年前に子供の学校の秋休みを利用して出掛けたエクアドルの首都キトでも見かけましたが、今回調べてみるとペルーのリマが起源であり、今や世界中で開催される行事であるとのこと。ジャガイモやトマト、トウモロコシといった野菜だけでなく、ペルーを起源とする宗教行事まであることを知り、この国の面白さに感じ入ったところです。
尚、Señor(セニョール)というのは男性を呼ぶときの冠詞ですが、絶対冠詞エルが付いてEl Señor(エル セニョール)となると、救世主キリストを指すことになります。 異常気象で有名になった言葉、El Niño(エル ニーニョ)やLa Niña(ラ 二ーニャ)は、同様に「神の御子」という意味です。 海水温の上昇や低下によって発生するこの現象も、ペルー沖の海流温度が原点ですから、これもペルーを起源とするものな訳で、こうして見ると将来ペルーチームがワールドカップやオリンピックを制することも夢ではなくなるかも知れません。
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