2012年12月8日
今週は不動産の統計が発表され、新聞各紙は一面で報道していました。
曰く「El 'boom' inmobiliario por lo alto(不動産ブームは高水準)」(El Comercio)。
記事によりますと、2012年一年間でリマ・カジャオ地区で販売された不動産件数は21,990軒。これは過去17年間で最高の数字とのこと。
2010年が14,516軒、昨年が21,441軒で、別の資料によるとリマの人口は2007年に760万人だったものが2010年には820万人になったとのことで、住宅が不足していることはこうした数字からも明らかです。
ただ、周辺は全て土漠であるリマで、優良な住宅地を探そうとすると、Miraflores・San Isidro・San Borja・Surco等の緑化を積極的に推進した地区に限られてきますので、こうした地区では優雅な一軒家が取り壊されて、集合住宅に作り替えられる様子をよく見かけます。
既にLima Golf Clubというゴルフ場の周辺は10~20階の高層アパートが林立していて、ビルの谷間のゴルフ場といった風情になっています。
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街の真ん中にゴルフ場!と思われますが、このクラブが建設された1920年代はこの場所は完全な郊外だった処で、その後周辺に大きな一軒家が出来て、そうした、元々広い敷地の住宅跡地を利用するので、出来上がるアパートも大規模なものが建設可能、ということでリマ市内でも有数の高層住宅の集積地になった訳です。
私が初めてリマを訪問したのが2008年の12月ですが、当時から現在までの僅かな期間でも、街の様子は大きく変わっていて、この7月に引っ越してきてから我がアパートの周辺だけでもあっという間に古い風情のある居館が取り壊され、味気ないアパートに作り替えられる姿を目にしています。
新聞記事によりますと、地代の上昇も激しく、2002年にUS$1,649/㎡だった商業地の価格は現在US$5,417/㎡、同じくUS$286/㎡だった戸建宅地はUS$937/㎡に、事務所はUS$1,128/㎡からUS$2,194/㎡へと、大幅に上がっていて、特に2009年以降の上昇カーブは凄まじい様相を呈しています。
当然、建築資材の需要も旺盛で、このブームはまだまだ続く一方、家賃の上昇なども目立つようになってきているリマの生活は、だんだん東京と似てきていると言えるかも知れません。
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