2013年11月24日
今週木曜日11月21日は世界テレビの日(el Dia Mundial de la Television)であったとの事で、今日の新聞にペルーのテレビ事情についての記事が掲載されています。
現在ペルーでは99.7%の家庭でテレビが保有されており、94.9%のラジオを上回っています。一日の平均視聴時間は3時間20分で、インターネットやスマートフォンが普及した今も、依然として情報や娯楽の一番の窓口であるようです。
"La television sigue siendo el medio dominante en los hogares peruanos"
(テレビは依然家庭を支配するメディア)
一方、この報道ではリマ地区でのアナログ地上波サービスが2020年に終了し、デジタルに移行すること、その他の地域でも2024年までに完全にデジタルに移行するのが現在の政府の方針であるものの、弱者対策として移行時期の再検討も運輸通信省(Ministerio de Transporte y Comunicaciones=MTC)で行われているようです。
この地上波デジタルですが、2010年に日本のISDB-T方式に準拠したブラジルSBTVD方式が採用され、方式移行の準備が進んでいるようですが、いわゆるハイビジョン(世界的にはHD=High Definition)化は米国からの衛星放送で進んでおり、ベネズエラでも良く見られた貧民街での屋上パラボラがペルーでも見受けられるようになっており、設置コストが膨大で且つ日本以上に高い山々の
存在するペルーで全国を対象にした地上波デジタル放送が実現できるのか?いささか疑問に感じています。
ペルーのテレビ放送は国内完結型の昼メロドラマやスター誕生(Peru tiene Talento)系、芸能人中心のバラエティ番組が人気を誇っており、周辺諸国への政治アピールを狙ったベネズエラの放送とは趣を異にしています。
何故11月21日が世界テレビデーなのか?と言うと、国連が1996年のこの日に安全や平和・経済・社会開発・文化交流の拡充にテレビを役立てようと国際フォーラムを開催したことに因むものだそうです。
どこの国でもテレビを眺めていて思うのは、大宅壮一が指摘した白痴化の傾向とチャベスが上手に利用した票取りの道具としての性格が益々顕著になっているようです。
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