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  • 執筆者の写真Kaz Suzurida

ペルーの言葉  duelo(ドゥエロ)=服喪・葬列  英:mourning

2013年3月9日

今週の最大のニュースはペルーにおいても「ベネズエラのチャベス大統領死去」でした。

5日(火)の夕方には速報でベネズエラからの中継映像やニュース電が配信され、暗くなる前に多くの人たちが色々なところでこのニュースの話題を取り上げていました。


我らがHumala大統領は、7日にはNadine Heredia夫人と共にカラカス入りし、葬儀に参列。7日から9日までの三日間を国葬期間(duelo nacional)となったベネズエラでの弔問外交を展開したようです。

チャベス大統領の遺体と対面する各国首脳

国葬に参列する為にベネズエラ入りしたウマラ大統領夫妻


2006年の大統領選挙ではチャベス大統領との連携を標榜したことに多くの国民が拒否反応を示し、落選した経験を持つウマラ大統領は、2010年の選挙当選以降もチャベス大統領との関係は極力語らない姿勢を貫いてきましたが、今回は自身のTwitterで「さらば我が友、チャベス指揮官」(“Adiós Comandante y amigo Hugo Chávez”)とつぶやき、良くも悪くも南米で最も有名であった国家元首の逝去を悼みました。


ところで、先週は下水道網の整備が間近であるとの報道を紹介して、ペルーのインフラ整備が進んでいるとお伝えしましたが、その翌日3日日曜の午後、リマ市内の大半と市の南部で大規模な停電(Apagón)が発生しました。我が自宅のあるSan Isidro地区では停電発生から約二時間で復電したものの、リマ南部の地域では5時間以上も停電が続いた処が出たようで、調べてみると最近でこそリマの中心部では大きな停電は発生していないものの、Canete等リマ南部郊外では結構頻繁に電気のトラブルは起きているらしいようです。


築三年の我がアパートでは、停電発生と同時に自家発電装置を起動し、エレベーター等の共有部分への配電を開始した為に、14階建てのアパートの住民は殆ど不便を託つことなく、日曜の午後を過ごしました。

25年前、最初の駐在でベネズエラに着任早々ホテル住まいをしていた時に停電になり、部屋のあった12階まで大変な思いで上った経験から、南米では高層階には居住しないことを決めており、今回も停電の影響は殆ど無い状態ではあったものの、この自家発電装置の素早い起動は逆に人々が公共サービスに全幅の信頼を置いている訳ではない証左であることが判り、過去に厳しい環境にあった南米の人たちの危機管理能力の高さに敬服した次第です。


ところで、昨日3月8日は国際女性デー(以前は婦人の日と言われていたような)、El dea internacional de la mujer でした。たまたま早朝の用事があって出向先の会社に一番乗りで出社したのですが、その後朝早く出社してきた秘書達に、更にその後遅めに出社した男性職員達が口々に「Feliz Dia de la mujer!」(夫人の日、おめでとう)と言って抱擁する様子は、ベネズエラでは見たことのないもので、違和感を感じたものの、新たなペルーの習慣を知ったことは有意義であったと言えます。


この女性の日と言うのは、1904年に婦人の参政権を求めたデモ行進がニューヨークで行われたことがきっかけとなって設立されたもの。ただ、ラテンアメリカでは大国ブラジルとアルゼンチンの現職国家元首が女性、チリでも前大統領は女性でしたし、ペルーも先の選挙で現ウマラ大統領と接戦を争ったのはフジモリ元大統領の長女ケイコ女史、更に現職のウマラ大統領の任期満了後の有力候補が夫人のNadine Heredia女史と、女性の参政権どころか、その地位は確実に男性同様レベルにまで引き上げられています。ベネズエラでは今日現在、次期大統領を副大統領Maduro氏と、反対派のCapriles氏とが争っていますが、将来はチャベスの三人の娘たちの一人が大統領に推挙されることは確実と予測され、米国でも今般国務長官を退いたヒラリー・クリントン前国務長官やミッシェル・オバマ大統領夫人が次期有力候補に挙げられていますので、遠くない将来、衰退した男性の地位回復を願うEl dia internacional del hombreというのが設置されることになるかも知れません。

📷 📷 📷

父親そっくりの長女María Gabriela  長女と次女Rosa Virginiaに囲まれて         三女Rosines

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