2011年7月24日
今日の言葉、Vinotintoは本来であればVino(ワイン)Tinto(暗赤色の)という二つの独立した単語の並びなのですが、日本のサムライブルー(今はなでしこブルーでしょうか?)と同様に、サッカーや野球のナショナルチームのユニフォームの色を示す一単語として新聞等でも使用されています。
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昨晩はサッカーアメリカズカップ(Copa America)の三位決定戦が行われ、準決勝でパラグアイ相手に善戦したEquipo Vinotinto(チームビノティント)はペルー相手に1-4で敗れ、今大会最終的に4位となりました。
しかし、これまでサッカーの国際試合で上位入賞を果たしたことの無いベネズエラにとって、今回アルゼンチンで開催されたこの大会で、強豪の揃う南米で4位という地位を獲得したことに、多くの国民は満足感を持っており、本日凱旋した選手達を大勢の市民が評価し、プラザ・ベネズエラでの歓迎式典には数千人の市民が押し寄せました。
一方、レストランなどでスペイン料理やイタリア料理で有名なイカ墨の料理を見かけることが多いのですが、このイカ墨を示す単語はTinta、Tintoの女性形のようですが、何か微妙に違うようです。恐らくは英語にもなっているSepia(イカ墨色)と関係があるのだろうと思われます。
ご注文の際にはVinoのTinto、CalamaresのTintaのお間違いなきよう。
さて、今週は隣国トリニダード・トバゴに21年振りに足を運んだのですが、ベネズエラがこの20年間に大きく後退したのとは対照的に、着実な進化を見せる小さな島国の様子に些か自らの怠惰を見せつけられてような気分にさせられました。
先ず、空港から市内に通じる高速道路の状態が良く、ベネズエラでは常識である道路の穴凹は全くありません。市内の清掃は行き届いており、清潔さではペルーのリマにも匹敵するイメージ。国民の教育水準も高く、貧困層の生活水準がベネズエラの中流以上であるように見えました。国民一人当たりのGDPはUS$22,000相当。これはベネズエラ(US$12,600)の二倍、実体経済では約4倍の実力を持っています。
人口122万余り(さいたま市程度)、面積も二島併せて5,128平方kmですから、千葉県とほぼ同じ大きさ。首都のあるトリニダード島だけだと4,827平方kmなので、和歌山県と福岡県の中間程度という小国ですが、ベネズエラから最短地点で僅か10kmしか離れていないとは思えないインフラの充実ぶりです。
ただ、島の文化の欠点として、昔から政権が変わると大臣は勿論、地方の末端の役人まで全て代わることから、主流派と非主流派が頻繁に入れ替わるきらいがあるようです。
しかし、日本では未だ馴染みの薄いこの国ですが、豊富な石油・ガス資源を背景に、既に欧米諸国との直行便が毎日飛んでおり、最近はインドや中国からの投資も盛んに行われようとしている模様です。
ところで、我等が司令官チャベス大統領ですが、キューバでの化学治療を一週間で終えて昨日帰国しました。テレビでは元気な様子を国民に見せ、「病気になる前より元気になって帰ってきたぞ!」と力強いメッセージを投げかけていました。
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