2011年9月10日
今週はテレビをつけると、CNN等の米系ネットは勿論、ベネズエラのTV局でも9.11同時多発テロ10周年の話題が多く取り上げられていました。
今日の新聞の見出しで目に付いたのがチャベス大統領の談話「Sanciones del Departamento del Tesoro de EE UU dan risa(米財務省の制裁はお笑いだ)」というもの。
これは昨日のベネズエラ政府高官が麻薬取引に関与していた事実が発覚し、これらの関係者に米国での資産凍結など、制裁措置が加えられることになったことを批判したものですが、来年の中間選挙を控え、これ以上紛争のタネを増やしたくない米国政府にとって、チャベス大統領の発言は出来れば無視したい、というところであると思われますが、病気治療の最中であっても、国民へのメッセージを発し続けるこの姿勢は、一歩間違えると何等かの反応を余儀なくされることになりかねず、注意が必要と思われます。
さて今週木曜日は16世紀以来ベネズエラの信仰を集めるVirgen del Valle(谷間の聖母)のお祭りがあり、教会のあるマルガリータ島には全国から敬虔な信者数千人が集まったと報じられました。
マルガリータ島というのは、ベネズエラの東部海岸に浮かぶ島ですが、スペインの支配下に置かれた際、真珠の養殖で栄え、スペイン語で真珠を意味するMargaritaという地名が付けられる様になりました。
現在のマルガリータ島はNueva Esparta州という一つの州を形成し、ベネズエラ有数の観光地として繁栄しています。
3年前にはここにあったヒルトンホテルで南米諸国の国際会議が開催されましたが、この際にホテルの対応が賓客に失礼であった、との理由から直後に大統領から国有化宣言を受け、現在はアルバホテルという名前の国営ホテルになっています。
カラカス市内にもアルバホテル(旧ヒルトン)はありますが、館内には今でも日本語の表記が残るなど、栄華を誇った昔の面影が残る一方、大雨で家を失ったり避難してきた人々がロビーを占拠しており、少し異様なムードの漂う場所になっています。
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海難除けご利益の強い「海の守り神」として、漁業や航海関係者から強い信仰を集めるVirgen del Valleの教会
一方、ミス・ユニバース世界大会がいよいよ来週月曜となり、テレビ・新聞ともにベネズエラ代表への期待度が益々高まってきています。 📷
ベネズエラ代表のVanesa Goncalvesさんは歯科医。
海外で活躍する野球の選手やミスコンテストの代表の様な豊富な人材は、ベネズエラにとって石油や鉱物資源以上の大きな宝(Tesoro)であるというのは間違いありません。
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