2009年4月26日
24日金曜日の昼休み、会社の食堂のテレビを観ているとチャベス大統領がCarabobo州のFábrica Socialista de Madera Sintética(ファブリカ ソシャリスタ デ マデラ シンテティカ=合成木材社会主義工場)の完成式典に登場しているところが中継で延々と映し出されていました。
社会主義工場(Fábrica Socialista)が営利中心の資本主義工場に対して如何に優れているかを力説し、資本主義の欧米で企業の倒産が相次ぎ、工場が閉鎖に追い込まれている中、新規に工場を立ち上げられるのが社会主義の長所であると自画自賛しています。
合成木材(Madera Sintética)とは何か?と言うと、単に配管や樋だけでなく、外壁や内壁、屋根材に至るまで殆どの部材を塩ビ(PVC)で作ろうという新型住宅(PetroCasa)という発想のもと、作られた素材で、カラカス周辺に広がる貧民窟の住民の住環境改善を主眼に開発された製品ですが、単なる塩ビ製外壁住宅で、以前見せてもらったモデルハウス(上級公務員用高級版)を観ても、自分で住みたいとは思えない出来のものでした。
このPetroCasa計画、年間20万戸の貧民住宅供給計画の中で年間6万戸の供給を受け持つという触れ込みですが、現在出来上がっているのはカラボボ州の1500戸のみ、今後供給能力が上がっても、塩ビで何でも作ろうとするコスト高で、どこまで継続が可能であるか、相当疑問な社会主義プロジェクトの一つです。
因みに昨年末に運転開始した筈のMetroCabre(新交通ロープウェイ)も未だに運転しているところを見かけません。
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