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  • 執筆者の写真Kaz Suzurida

ベネズエラの言葉 pelea(ペレア)=喧嘩、口論  英:quarrel, argument

2010年5月29日

今週はニュースの少ない週でしたが、今日の新聞El Universalのカラカス版に今の治安状況を物語る記事が出ていました。曰く、『二つの貧民街の抗争は既に五年』(Rivalidad en dos barrios mantiene a vecinos en vilo、Pelea entre bandas de 1 de Mayo y Los Sin techo tiene ya cinco anos)。

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この写真に象徴されるように、年間3万件とも言われるベネズエラでの殺人事件は、こうした貧民街で発生するのが殆どです。この記事によるとCementerio(文字通り、墓地地区)の隣り合った街区でギャング同士の抗争(Pelea)が続いており、狭い地区の中だけで、5年間で35人が殺されたとのこと。

こうした殺人は白昼でも堂々と行われるので、我々駐在員は滅多に近付かない地域であり、こうした地域での生活の実態は、外国人には知られないまま放置されています。


一方、昨夜は国立Teresa Carreño(テレサ・カレーニョ)劇場で、昨年のカンヌ映画祭で紹介されたオリバー・ストーン監督のドキュメンタリー映画「South of the border」(スペイン語題:Al sur de la frontera) のプレミア試写会が開催され、チャベス大統領とストーン監督が出席して上映前に二人の挨拶が披露されました。


冒頭、チャベス大統領はストーン監督を英語で「My Brother」と紹介、「ウォール街の新作でも資本主義を徹底的に皮肉ったストーン監督によるこのドキュメンタリーは、オバマ大統領にも是非鑑賞を薦める。ただし、映画は実は全編終わってはおらず、まだまだ進行中。」と茶目っ気たっぷりに話し、2400人の客席を埋め尽くした観客の喝采を浴びていました。


何を基準に選ばれた観客なのかは不明ですが、我々外国人枠と立派な軍服を着た陸・海軍の軍人以外は、世界レベルの大劇場には似つかわしくない粗末ないでたちの人達が多く、最初にご紹介した非安全地帯の人達が、何故かこの大統領を心から愛している雰囲気がひしひしと伝わってきました。


映画そのものは、欧米メディアでは『テロ支援政治家・独裁者』として極めて否定的イメージで報じられるチャベス大統領を、彼を支持するベネズエラ国民の視点で捉えたもので、チャベス大統領の同士とされるボリビアやアルゼンチン・エクアドル・キューバ等各国の指導者達とストーン監督とのインタビューも交え、チャベス大統領の功績を肯定的に捉えたものですが、記録映像も含め、全編HDTV規格前のビデオカメラで撮影されており、テレサカレーニョ大劇場の大スクリーンで鑑賞するには質の粗い映像と、治安悪化の放置やインフラの衰退など、各政権が抱える負の部分には全く光を当てない内容で、日本人の視点では些か奇異に映ったものの、満員の観客は頻繁に画面に拍手を送り、大満足といった雰囲気でした。


世界的レベルでも裕福だった1950年代のカラカス市内の白黒映像や、'89年の大暴動、'92年のチャベス少佐によるクーデター未遂、その後大統領就任後の2002年の米政府支援クーデターなど、ベネズエラ史を語る上で見逃せない映像がふんだんに盛り込まれていますので、ベネズエラと関係ある方々には必見の作品と言えるかも知れません。(ベネズエラでは6月に全国公開予定ですが、当地の人は頻繁にテレビで流されている映像ばかりなので、これ、お金取って見せるのかな?という気もします。)

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