2009年12月19日
最近のベネズエラでの政府への抗議行動として、ハンスト(huelga de hambre)が流行っています。
デモ行進(Marcha)もまだまだ頻繁に行われており、先週もTachira州San Cristobalで抗議デモに参加していた19歳の学生が射殺される事件が発生、これに怒った学生グループがハンストに入っています。この事件では学生を撃ったのが警官なのか与党PSUV関係者なのかも判明していません。
また、農地を不当に没収されたとして農業者Franklin Brito氏が米州機構(OEA=Organización de Estados Americanos)カラカス事務所の前で154日間に亘るハンストを決行、政府側が抗議を受け入れる姿勢を示した為に12月3日に一旦ストを中止したものの、結局政府の方針が変わらなかったとして12日に再度ストライキに入ったものの、強制的に病院に入院させられ、精神異常としての処置を受けさせられている模様。今度はこの処置に抗議して夫人がハンストに入っています。Brito氏のニュースは今でもほぼ毎日報じられています。
他にも各地の大学生が学校への補助金カットや電力・水不足、非安全等に抗議してハンストを行っており、こうした動きは今後も広がりそうです。
📷
ハンスト中止を表明した際のBrito氏
そもそもベネズエラでハンストが急激に流行りだしたのはボリビアのモラレス大統領が今年4月に選挙法改定反対派に抗議してハンストを決行したことがきっかけのように思われます。モラレス氏は今月初めの大統領選挙前にもダイエットの為ではないか?と勘繰られるようなレベルのハンストを実施していますが、タイヤを燃やして道路を封鎖する抗議行動は何年か前にアルゼンチンで発生したものをチャベス大統領が指示する演説をした結果ベネズエラで流行りだした経緯もあり、過激な大統領の発言や行動が抗議行動の原点にあるようです。
📷
ハンスト中のモラレス大統領(今月)
Comments