2009年11月21日
今週は「Colombia denuncia que Venezuela destruyó dos puentes en frontera」(コロンビアはベネズエラが国境の2つの橋を破壊したと非難)という報道が木曜に流れ、一挙に戦争突入の緊張が高まりました。国境(La Frontera)に於ける橋の封鎖に関しては既に数週間前から問題が顕在化していただけに、「橋を爆破」というのは如何にも戦争勃発を想起させる報道であった訳です。
しかし、翌金曜に現場の写真が流されると、「またチャベスの陽動作戦か」というのが一般的な受け止め方になってきました。その写真は以下のものです。
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ご覧の通り、橋と言っても殆ど手作りの丸木橋レベルのもので、こんなもの(と言っても利用者には重要なものに違いありませんが)を爆破したと言って騒いでいる両国の緊張というのは、ミサイルの発射に脅える日本の感覚からすると、一体何なんだろう?と疑問に感じます。
ただ国内の水不足・電力不足による不満の目を逸らせようとするチャベス流の戦略には、国民は確実にシラけた視線を向けており、各種調査機関の支持率調査では確実にポイントを落としています。(オバマ大統領の49%より低い40%以下というのが多くの調査結果。)
一方で、コロンビアのウリベ大統領は「Uribe: Es impensable una guerra con Venezuela」(ベネズエラとの戦争は考えられない)とのコメントを発しています。方や戦争を煽り、方や否定する。どちらの大統領が一般市民の支持を得るのか、自明であるように思いますが、コロンビアは自国の発電所修理のために、ベネズエラ・エクアドルへの送電を今日から4日間に亘って停止する、との声明も発表しており、ベネズエラにとっては苦しい状況が続きそうです。
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