2012年5月26日
昨日の夜は以前の駐在の時からお世話になっている地元の 食品会社の社長さんのご自宅で、盛大な送別会(despedida)を開いて頂きました。
元コーヒーの荘園だった建物を改装したお宅は本当に立派で、集まった皆さんも全員英語を流暢にあやつり、世界中の話題で盛り上がって、まるで20年前のカラカスにタイムスリップしたような集まりでした。
本当に、以前のベネズエラでは色々な取引先の皆さんが自宅に招いてくれて、そこで色々な話が出来るという、サロン風の集まりが頻繁にあったものです。
今の政権の下では、所謂富裕層の方々は、周囲からの密告などによって政府から目を付けられることを恐れ、あまり派手な行事は行わなくなり、必然的にこういった方々との人脈作りも難しくなってきています。
ただ、誕生日だとか、歓迎会・送別会などの類は、どういう政権であれ、大ぴらにできる行事ですから、誕生日などはしょっちゅう大音響でパーティーを繰り広げることになる訳です。
さて、最近気になるのはレストランや店舗の臨時休業です。
これは、店側の都合で休業するものではなく、El Servicio Nacional Integrado de Administración Aduanera y Tributaria (Seniat) という税務署の監査の結果、納税に不備があるとして、通常三日間の営業停止命令を受けるもの。今日の紙面にも、大カラカス市の61の家電販売店が査察で問題を指摘され、45店舗が閉鎖を命じられたとのこと。
聞く処によりますと、SENIATによる監査は極めて厳しく、領収伝票一枚に不備が見つかっても営業停止になるそうです。
経済活動が停滞し、企業からの税収は減る一方で、嫌がらせとも思えるような厳しい査察が重なると、固定店舗の営業を捨てて、路上の簡易店舗で手軽に稼ぐスタイルに移行することになります。
下の写真は我が家も毎週買い物に行く、週末の路上市場。野菜や魚・肉などの生鮮品から、インディオ手作りの民芸品・違法コピーのブルーレイディスクの映画まで、幅広い品目が安価に入手出来ます。勿論、領収書は無し。こうした週末市場は昔から存在しますが、固定店舗から路上店舗に、消費者の人気は移ろいつつあります。
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最近は物価の上がり方も尋常でなく、今年初めにBsF.37で提供されていた我がオフィスビル一階の定食屋の固定メニュー、4月にBsF.45になったのですが、今週またまた値上がりし、今やBsF.55。50ボリーバル札一枚では御昼も食べられなくなりました。
今週の大統領、何回かマスコミにも登場していますが、残念ながら自分ではお見受けする機会がありませんでした。ただ、今日の反政府系新聞で見かけた気になる写真。 📷
出た!大統領派の筆頭番頭格、カベージョ国会議長を次期大統領に推薦しようという統一社会党のポスター。
しかし、今の時点で本当に党で作ったものとは思えません。明らかに党内分裂を図って反対派が作ったものと思われます。
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また、石化公社が売り込む塩ビの家、PetroCasaの写真が掲載されていましたのでご紹介します。
雨による道路の寸断や住宅地の地滑りのニュースは続いており、政府はGran Mision Vivienda(大住宅計画)の宣伝で、夢の住宅を大衆に見せ、自分たちを支持すればいずれこうした家を殆ど無料で持てる、としています。
しかし、この家、実際には壁も屋根も全部塩ビで出来ていて、湿度の調整が出来ないので、居心地は良くないです。
離任まであと二週間となりましたが、まだまだ厳しい日々が続きそうです。
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