2009年4月11日
Semana Santa(聖週間、イースター休み)に久々にカラカス郊外のドイツ村、Colonia Tovar(コロニア トバール)を訪れました。これこそは世界中探してもベネズエラにしか無い「ベネズエラの言葉」です。
1843年に最初のドイツ系住民がカラカスの西約60kmの山岳地域(標高約2000m)に居住し始め、1960年に「発見」されるまで、他地域との交流を排した鎖国状態を続けた結果、スペイン文化の影響色濃い南米で極めて稀有なドイツ文化が定着した村が出来上がり、その後「ベネズエラでドイツが体験できる観光地」としてカラカスやバレンシアから多くの観光客を迎えてきました。
今回はこの村で1938年に開業したSelva Negra Hotel(黒い森ホテル)という処に宿泊し、ドイツ料理を堪能して来た訳ですが、何しろ大型連休の最中ということで、村の入り口辺りからベネズエラ名物の超渋滞が始まり、わずか数キロのホテルまでの道のりを2時間近く掛けて漸くたどり着きました。
途中ゴルフ場のあるJunko(”じゅんこ”でなく”フンコ”と読みます)の村を通過する際にも大変な渋滞があり、家から約60kmのこのホテルまで合計4時間近くも掛けた計算です。しかも、村の中はそもそも細い山道ばかりであるにも拘らず、大量の車が入ってくるので村中が慢性的渋滞に見舞われ、折角の山の空気が大量のクルマの排気ガスで汚されていました。
とは言うものの、一年を通じて5℃~16℃という気候は、気候の良いカラカスより更に快適で、ゆっくりと読書を楽しむことが出来、しっかりと運転疲れを取ることが出来ました。
観光を「金持ちの道楽」と敵視する傾向のある現政権ですが、村を訪れている観光客の半分以上はチャベス大統領を支持する所謂貧民層であり、お土産品を政府発行の食券で購入するなど、貧富の差を問わず、多くの人々に愛される観光地になっていることを実感し、こういう地域の処遇を社会主義政府がどのようにしてしてゆくのか、観察する価値もあるので、是非定点観察を続けたいと思います。
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