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ベネズエラの言葉 Cochino(コッチーノ)=豚 英:Pig

  • 執筆者の写真: Kaz Suzurida
    Kaz Suzurida
  • 2010年12月11日
  • 読了時間: 3分

2010年12月11日

12月は結婚式の月であると同時に、やはりクリスマスの月です。

昨年は電力不足の懸念から点灯が控えられたアビラ山中腹の十字架電飾(カラカス版、大文字焼き?)も、今年は12月に入って灯りが燈りました。


しかし、連日の悪天候で山が雲に隠れていたために、点灯された十字架を観た市民はまだ多くないようです。

📷カラカスのクリスマス名物、Avila山の十字架電飾


先週水曜日に突如政府が発表した非常事態宣言の中に、学校の3日間休校措置を入れる州があり、首都カラカスを含むミランダ州も、全面的な休校となりました。そればかりか、今週に入ってこの措置を全国的に行うこととし、年明け1月11日まで全国的に学校を閉鎖すると、大統領自らが発表しました。

既に9月末の国会議員選挙のときも12日間授業が停止されており、今年は全国で合計23日授業が停止されることになり、カラカスでは更に3日多い26日が強制的に休校となった計算となります。つまり年間カリキュラムの一割以上をこなせない計算であり、突然の休校を喜ぶ子供達は多いのですが、教師も父兄会も「子供の年間授業時間が規定数を満たさなくなり、学力の低下に繋がる」と猛反発しています。我が家でも高三と中二の二人が学校から送られてくるE-mailで宿題をやったり、先生からの通信に目を凝らして過ごしています。


この休校宣言は、水害に被災した地域の子供への配慮だけでなく、地滑りの危険で非難を余儀なくされた26千世帯、10万人もの避難民を受け入れる避難所として学校を利用しようとしている結果でもあるのですが、被害を受けた地域は元々山肌で地盤の悪い処に住み着いた貧民街区や沿海部の低地に集中しており、被害の無い多くの地域まで巻き込んで全国一斉に休校に踏み切るのでは愚民化政策の誹りを免れません。


さて、今週の言葉、Cochino=豚ですが、豚肉(Cerdo)が牛肉よりも高級とされるベネズエラでは、クリスマス料理のご馳走食材として豚肉が好んで使用されます。また、クリスマスの典型的食べ物としてPan de Jamon(パンデハモン=ハムパン)という巨大なパンがあり、この時期特有の色々な食べ物で、季節を感じることになります。


また、商店の店頭にはプラスチック製の豚の貯金箱が置かれ、クリスマスチップ(Aguinaldo)としての釣銭入れになっています。この豚貯金箱にお釣りの小銭を入れると、店頭の店員が「A cocchino!」と叫び、店で働く全員が「Gracias!!」と威勢よく叫んでお客さんに感謝する光景があちこちで見られ、丁度師走のアメ横のような賑わいがあちこちで繰り広げられます。

📷 Cochino de Aguinaldo


今週は検閲法を新聞や地上波テレビ・ラジオだけでなく、有料契約チャンネルのテレビや、インターネットにも適用し、公序良俗を乱し、人心を攪乱する放送や配信をしたものに、罰金や営業停止の懲罰を加えるとの決定が報じられました。

最大部数を誇るEl Universal紙の風刺漫画化Raymaさんの一こま漫画は、かなりパンチがあって小生の好みなのですが、こうした作品も今後は検閲で撥ねられる危険性が出てきています。

今週掲載されたこれらの漫画の意味、判りますでしょうか?

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3📷4📷

1.軍靴を履くのが義務だけど、冠水した田舎ではこれが必要

2.鎌に槌がソ連式社会主義の象徴でしたが、ベネズエラでは...。

3.ジョンレノン没後30周年、水の底に沈んでゆく潜水艦

4.これは漫画ではなく、現実のベネズエラ。カラカス近郊のHigueroteの街は、本当に沈みかけました。 

 
 
 

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