2012年3月17日
来る3月19日に、我がジョイントベンチャーは設立20周年(Aniversario de 20anos)を迎えます。
20年前の今頃は、2月4日に蜂起したチャベス中佐(当時)によるカルロス・アンドレス・ペレス政権打倒を目指したクーデター失敗の直後で、1989年2月の全国暴動に引き続いて発生したこの騒動によって、カントリーリスクに対する危機意識が強烈に高まっていました。
にも拘わらず、ベネズエラでのガス化学の将来性の高さを確信していた当時の上司の皆さんが、強力なリーダーシップを発揮して、渋る銀行団を説得し、パートナーである石油化学公社から現在も非常に高い評価を得るこの会社が産声を上げた訳です。この過程に現地駐在員として立ち会うことが出来たのは、本当に素晴らしい経験を頂けたものと本当に感謝しています。
その後プラントの建設に2年の歳月を掛け、完成目前にした1993年に帰国命令を受けた当時は非常に寂しい思いと、「また将来必ず戻ってくる」という決意とを胸に宿しながらベネズエラを去った訳ですが、2008年に悲願であった二回目の駐在が実現され、しかも2010年にプラントは操業時の二倍以上の能力に増設を果たし、そして今回設立20周年を迎えられることになったことに一入の感激を抱いています。
本当に、これまでプロジェクトを支えて下さった皆様に改めて御礼申し上げますと共に、今後も更に息の長い案件として、ベネズエラ経済への貢献を果たし、且つ日本との友好関係の証として事業が健全に継続することを目指して努力致します。
Aniversarioと言えば、当時日本からベネズエラにいらした方々には懐かしいのがこのお酒、Pampero Aniversarioです。ベネズエラで作られるラム酒ですが、国民一人当たりウィスキー消費量世界一の当地において、現地パートナー達がウィスキーを飲む一方、ベネズエラに対する敬意と愛情を示すものとして、日本人達はこの好んでこのお酒を良く飲んだものです。
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今、ベネズエラでは一本BsF.200程度(公定レート換算では40ドル強)で売られているこの美味しいラム酒、日本の通販で買うと2000円ちょっとで買えることを発見しました。
写真の右に映っているのは、この酒を象徴する豚革の袋で、本革の袋に入って売られた最初の酒だろうと思います。当時は皆さんこの袋を色々なことに転用しておしゃれに使っておられました。
ベネズエラよりも安価に入手できるこのお酒、是非お試しください。
さて、今週の大統領ですが、昨夜の専用機で21日間に亘るキューバ滞在から無事にカラカスに帰り着いた様子が報道されています。
先週、ユル・チャベス復活とお知らせしましたが、あれは資料映像だったようで、今回は国内での問題解決の為に放射線治療を断念して帰国することになり、ヘアスタイルは出発前同様のものであること判明しました。(失礼しました。)この写真で見ると、手術の影響もあって少し痩せたかな?という印象ですが、出発前の太り過ぎのイメージからすると、少し健康的になられたと見て良いのでしょう。
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さて、手術と言えば、今日のUltimas Noticias紙の電子版に豊胸手術の現実(Así es una mamoplastia)、という記事と共にフランスに端を発した豊胸手術の健康被害に関する記事が掲載されていましたので付け足します。
かつては美人の産出国、というイメージだったベネズエラ、今は異様な盛り上がりを誇らしげに見せつける整形女性とデブ男の国になってしまいましたが、他のラテンのどの国よりも、見栄張りの国民性であるベネズエラでは、健康を害するリスクが判っていても手術をすることへの願望は変わっていないようで、政府系のこの新聞が投げかける問題意識の提言にどれだけの読者が反応するか?興味深いところです。
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