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ブラジルの言葉 poço(ポソ)=井戸、宝庫 英:well  西:pozo

  • 執筆者の写真: Kaz Suzurida
    Kaz Suzurida
  • 2016年3月27日
  • 読了時間: 3分

2016年3月27日

二週間前にサンパウロの県人会についてご紹介しましたが、先週末はその中の一つ、岐阜県人会のお仲間にいれて貰ってサンパウロ州の北隣ミナス州の温泉地Poços de Caldasに行って来ました。

サンパウロからは260kmで、乗用車なら3時間で行ける距離ですが、お年寄りも乗せたマイクロバスなので途中で何度も休憩を取りながら四時間半で到着しました。


Poços de CaldasのCaldaは単数形だとシロップという意味ですが、複数形になると温泉という意味になり、町の名前はその名もズバリ温泉井戸、と言うだけあって、街の真ん中に1927年に出来たという立派な入浴施設や、同様の施設を備えたこれまた立派なホテル、それらに並んで同じ建築様式で立てられたカジノの建物が美しい公園と共に存在し、これらの景色を見ているだけで十分にゆったりした気分に浸れる素晴らしいリゾートです。 📷

街の中心にある公園と、サンパウロからのバス代込み一泊三食付き日本円換算一万円で泊まれたPalace Hotel(1927年完成の歴史的建造物)

📷

人口約15万人、標高1200mのPoços de Caldasの印象は「ミニ・カラカス」

上の写真に映っているキリスト像は標高1686mのSerra São Domingosに立つキリスト像Cristo Redentorですが、ここに登るのにカジノの前からロープウェイが出ています。

このロープウェイ(Teleferico)が何時ごろ出来たのか?調べてみましたが出典は得られませんでした。しかし、ベネズエラ・カラカスのアビラ山のロープウェイが運行を開始したのが1952年ですから、ほぼ同時期のものと思われます。

更に街の中には使われなくなったモノレール(monotrilho)の線路が残っていて、廃墟ファンには面白い景色だろうな、と思いました。

📷

調べてみると1981年8月に完成したものの、運行許可が下りずに正式の営業運転が行われないまま、2000年に廃線となったとのことで、現在サンパウロでも建設が進んでいるモノレール新線が同じ運命をたどらないことを祈らずにはいられなくなりました。

人口高々10万人そこそこの地方都市でフロリダのディズニー・エプコッとセンターと同型のモノレールを持ち込もうとして、建設した人達の夢はどんなモノだったのでしょうか?

この街の、もう一つの人気スポットは、Recanto Japonêsと言う日本庭園。

これは、1966年に三井物産がこの地に肥料工場(熔製燐肥という特殊な肥料)を作った際に寄贈したもので、既に50年の年月を経ているものの、メインテナンスもシッカリ行われている模様で、日本国内の庭園と比べても遜色ない状態で、驚きました。

ただ、肥料工場の運営そのものは、既に地元資本の手に渡っており、現在はこの街には日本人の駐在員は居ない模様です。

田中角栄総理が果たした日中国交正常化を評価して、周恩来首相が「我々は水を飲むとき、井戸を掘ってくれた人のことを忘れない」と言われたとの逸話は有名ですが、ミナス州という地方で立派な事業を立ち上げ、今でも町一番の観光地として残る庭園を残してくれた先人の皆さんへの感謝は、商売仇とは言え、忘れてはならないと思います。勿論、今回の旅行をアレンジして下さった岐阜県人会の皆様にも大感謝です。

資源の宝庫、ブラジルで御恩が返せるように頑張ります。

 
 
 

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