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  • 執筆者の写真Kaz Suzurida

ブラジルの言葉  pato(パト)=アヒル、カモ、間抜け  英:duck  西:pato

2015年10月17日

10月も半分経過し、いよいよ明日からは夏時間Horario de verãoの始まりで、今夜の深夜に時計が一時間進められます。来年2月20日の深夜まで日本との時差は11時間になりますのでご注意ください。

今週のサンパウロは40℃近くになる汗ばむ陽気でしたが、今日は午後から曇ってきたと思ったら、急に肌寒い気候になって、霧雨の降る今の外気温は20℃以下になっています。

で、気候変動にバテたようなアヒルの人形がブラジルのあちこちに登場しています。

実はこのアヒル、気候でバテた訳ではなく、政府が進める景気対策の一環としての増税政策に反対するものです。

ブラジリアにはサンパウロ州工業連盟FIESPが用意した高さ12mのアヒルの胸にNao vou pagaro Patoというメッセージが書かれていますが、Pagar o patoと言うのはアヒルを払う、ではなく「尻ぬぐいをする」「費用を持つ」と言う意味で、政策のミスで足りなくなった経費を増税で賄おうとする政府に強烈な反対メッセージを送ろう、と設置されたもので、サンパウロ市内にもあちこちにバッテンアヒル目玉のアヒルが飾られています。

上、ブラジルアの巨大アヒル。  下、サンパウロ工業連盟のビルの前にも大アヒル。

http://g1.globo.com/distrito-federal/noticia/2015/10/contra-aumento-de-impostos-e-cpmf-fiesp-poe-pato-inflavel-na-esplanada.html

一方、今月は来年からの給与体系を巡って色々な業界がストライキを打っており、銀行従業員組合も二週間に亘って窓口業務を停止しています。

パウリスタ大通りには沢山の銀行オフィスがありますが、各オフィスの建物にはストライキ中であることを示すGreveのシールがべたべた貼られていますが、これが毎日剥がされて、次の朝にはまた貼られ、という不毛の作業が続いています。貼るのも剥がすのも専門の作業員が居るようで、それなりに仕事を提供していると言う訳です。

さて、10月は乳癌撲滅運動の月であること、前にも書きましたが、今週末はニューヨークでエイボンウォークという啓蒙運動が行われています。ペルーのリマでも同じタイミングでこのイベントがありましたが、何故かサンパウロではエイボンの製品が売れていない所為か、この行事は行われていません。

http://www.avon39.org/?referrer=https://www.google.com/

目的が不明確な一般税の引き上げに反対する気持ちは理解できますが、乳癌撲滅という明確なメッセージを持った行事には前向きに参加したいもの。日本ではNHKの放送受信料がマイナンバーで自動徴収になるか?といったことで議論があるようですが、Pagar o Patoの為には何のために何故いくら負担するのか?をハッキリと示して欲しいものですし、そうした努力が汚職まみれのブラジルを変えてゆく原動力になると期待しています。

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