2014年10月12日
先週日曜の選挙の結果は、日本でも報道された通り、現職のDilma大統領が約41%の得票で首位に立ったものの、過半数を押さえることが出来ず、二位のAecio Neves氏(約35%)との決選投票に持ち込まれることになりました。(10月26日)
8月に飛行機事故で亡くなった当時支持率三位だったEduardo Campos氏に代わって急遽副大統領候補から大統領候補に立ち、一時はDilma大統領を超える支持率を得たMarina Silva女史は結局21%の得票で、三位に終わりました。
ブラジル初の有色人種元首登壇を期待する声が日系社会にも広がっていましたが、何度か開催されたテレビ討論会で集中攻撃の対象となり、また不十分な選挙資金や宣伝不足もあって、最後にはまだ三位に戻りました。
ただ、市場は行き詰まり気味の現政権が打倒される可能性が出てきたことを好感して、下落傾向にあった通貨Realが持ち直し、株式市場も好転しています。上位二人の決選になることで注目される三位以下の今後の動きですが、概ねAecio氏支持を表明しており、Marina氏本人は未だに旗色を鮮明にはしていないものの、現在の票読みでは決選投票ではAecio氏有利と報道されています。
巻き返しを図る大統領陣営は、新たな経済政策を打ち出し、特に今回の投票で失っていた企業家達からの支持率挽回に躍起になっています。それが今日の言葉、pacoteです。
"Governo prepara pacote para industria em meio a campanha eleitoral acirrada"(政府は激戦の選挙対策のため、産業用パッケージを準備)
空港や港湾の整備を含め、34の経済活性化新政策に1兆Realの予算を投じる、との内容ですが、経済的には大失敗に終わったとされるサッカーW杯の実態を観ている国民は、再び税金投入を中心とした活性化策を打とうとする現政権に対して、容易に好意的な見方が増えるとは思われないと言うのが実態です。
ところで、中国でサッカーの大会と世界体操選手権が開催されていましたが、体操の方でもブラジルがメダルを獲得したことが今日のニュースで大きく取り上げられていました。
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ブラジルと言えばサッカーというイメージが強いのですが、毎週日曜の朝はモータースポーツの番組が組まれていたり、その後は昼までスポーツ関連ニュースが流れ、色々な種目でブラジルが活躍している様子が報じられます。
日本は明日が体育の日。かつて10月10日とこていされていた祝日が2000年から10月第二日曜日になり、月曜を連休とすることになった訳ですが、ブラジルではいつも何らかの運動競技が行われていて、テレビ放送を観る限りも毎日が体育の日、といったイメージです。
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