2014年10月4日
いよいよ明日は投票日。
今日の新聞に「Guia do Eleitor」(有権者のガイド)」という特集が折り込まれていました。
ベネズエラでもペルーでもそうでしたが、識字率が必ずしも高くない南米諸国では、字の読めない人や、選挙の仕組みを理解していない人が大勢います。
一方で、民主主義の仕組みとして、多数の得票を得たものが代表権を得ることになる訳で、その為には人口の比率で最も高い低所得層を如何に取り込むか?が選挙における最も重要な戦略となります。
そのために、読み書きの出来ない人や、政治の仕組みを知らない人たちに判りやすい投票システムを提供することが肝要です。
で、ブラジルの投票システムですが、やはり機械による押ボタン方式です。
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先ずは、州議会議員(Deputado Estadual)を選ぶ為に、5桁の番号を入力します。
すると、キーボード左の画面にその番号の候補者の顔が出てきて、これで良いか確認されます。
次に、連邦議員(Deputado Federal=下院議員)の番号を4桁で入力。
更に、上院議員(Senador)を番号3桁で選び、州知事(Governador)と大統領を、それぞれ2桁で入力する方式。
態々名前を鉛筆で書き込む日本のやり方よりも簡単で、集計に間違いが無いように思いますが、如何でしょうか?
投票時間はブラジリア標準時の朝8時から夕方5時まで。短いですね。
ブラジル国内には三つの時間帯があって、サンパウロはブラジリアと同じ標準時(ですが、地域によっては午後3時には締切になりますから、早めの投票が必要です。
それから面白いのは、18歳から70歳までは投票が義務付けられていて、投票しないと一回の投票に付きR$3.51の罰金が科せられます。明日の選挙では合計5回の投票が必要ですから、投票に行かないことによって発生する罰金はR$17.5(約830円)。これを支払わないと、課徴金が乗せられ、最後には刑事罰となるようです。
また、16歳と17歳、71歳以上の人達には投票の義務は無いものの、任意で投票に参加することは可能。日本で言えば、高校生に参政権がある様なものです。
今日の有権者ガイドには、全候補者の名前が紹介されていますが、大統領候補だけで11人、サンパウロ州知事候補が3人、上院議員候補15人、下院議員候補1300人、州会議員候補は1800人以上も居ますから、正しい番号を入れるのは決して楽ではないかも。
いずれにしても、明日の夜には大勢は判明していることになります。
下馬評では、現職のDilma大統領、再選に必要な過半数を一回の投票で獲得することは困難で、次点の候補と26日の決選投票に持ち込まれると言われておりますが、如何なりますでしょうか?
因みに、ベネズエラでは投票日の数日前から酒類の販売も提供も禁止され、混乱を防いでいましたが、ブラジルでは投票前日でもこうした制約は無いようです。急に寒さがぶり返してきた今夜は、ゆっくり一杯やりながら、政経情勢の分析を行うことにします。
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