2016年3月12日
依然として2500名以上の方々が行方不明の東日本大震災から5年を迎え、サンパウロでも昨日、宮城県人会館で岩手・宮城・福島三県合同の追悼行事が行われました。
宮城県人会館というのは東洋人街と言われるリベルタージ地区の、我々駐在員もお世話になっているEnkyo(援協)という病院の前にあって、毎月第一・第三土曜日には日系農家の皆さんによる有機野菜や手作り日本食の朝市が開かれる場所です。
以前も書きましたが、サンパウロで驚くのは日本人会館でなく、各県出身者による県人会館があちこちにあることで、宿泊施設まで備えた建物も17施設あるようです。
また今日と明日はMemorial da America Latinaというイベント会場で第10回Nikkei Matsuriが開かれます。
このようにブラジルにおける日系人は改めて言うまでもなく大変な存在感を示していて、日本の会社の駐在員としても米州ではおそらく最も生活が楽な場所と言えると思います。
勿論、日本食材の入手が簡単なだけでは生活が楽とは言えませんが、衣食足りて礼節を知る、とすれば衣も食も十分に足りた場所であり、こうした環境を作り上げてくれた先人の皆さまへの感謝を忘れてはいけません。
一方、今週はサンパウロでも毎日凄い雨が降って、昨日は地滑りが発生して18人が亡くなり、6人が行方不明とのニュースが今日の新聞に出ていました。(最新の電子版では死者20人・行方不明者5人)
Chuvas no Estado de SP deixam 20 mortos e 5 desaparecidos http://sao-paulo.estadao.com.br/noticias/geral,deslizamentos-deixam-mortos-na-grande-sp,10000020652 📷 冠水したFranco da Rocha地区
自然災害の厳しさは震災の無いブラジルでも別の形でやってきます。
大雨も防ぎようがないですが、せめて行政の手で排水の為の対策を打って欲しいと多くの市民が切望していますが、政治的混乱の最中にある今の政治家達にこうした映像やニュースがどのように映っているか、判りません。
先週金曜日のLula前大統領一時拘束の報道以降、政権交代への期待が高まった今週は、通貨レアルが対米ドルで大幅に強まり、週末には昨年の8月末以来久々にR$3.6/US$を突破、R$3.5856/US$となりました。
1月21日に付けた最安値R$4.1552・US$から14%もレアル高になった訳で、現政権が如何に史上から評価されていないか、を示す結果となっています。
政権交代が実現すればいきなり景気が良くなるのか?と不思議に思われる現象であり、閉塞感に満ちた今のブラジルでは寧ろ通貨安で輸出ドライブが掛かる方が効果的と考えますが、そもそも取引量の多くない通貨だけに、恣意的に相場をコントロールすることも容易な様で、これでまた稼ぐ輩が出てくるのだろうと考えます。
着服されて行方不明のおカネの行方も、当局にシッカリ捜査してもらいたいものです。
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