2015年4月4日
昨年・一昨年はペルーから、それより前はベネズエラからお伝えしてきたお馴染み復活祭(ポルトガル語ではPáscoa、スペイン語ではPasua)の様子ですが、今回はブラジルで初めて過ごすPáscoaについてお知らせします。
これまでも何度もお伝えした通り、本来キリストの復活を祝う祭事であり、カトリックの多い南米においてクリスマスと並び最も重要な宗教行事の一つ。敬虔な宗徒は、この週の肉食を避け、また飲酒を行わないものですが、ブラジルでは多くの都市で3月30日から4月19日まで恒例の「レストランウィーク」と言うプロモーション活動が行われており、サンパウロ市内でも多くのレストランが昼食R$38.9、夕食R$50.9という破格の価格設定でお客さんを呼び込む努力をしています。
我が家でも、今日の昼、近くのレストランに出向いて一人前約1500円の特別定食を食べてきました。
メニューは前菜と主菜、デザートが夫々二品から選べるものですが、前菜は当然サラダ系でしたが、主菜は魚か豚肉からの選択で、周囲のお客さんの選択は半々と言った感じでした。(物価高のサンパウロで、この設定は超お得でした。)
客層は若いカップル、ファミリーから老夫婦まで様々でしたが、酒類の販売が禁止されたり、レストランの営業すら限定的だったベネズエラやペルーに比べると、主菜に肉が含まれ、ビールやワインも提供されるレストランの様子に、随分ゆるい印象を持ちました。
いまや世界的商業キャンペーンと化しているクリスマス同様、復活祭も商人にとっては販売促進の好機、と言うことで、先週末はどこのショッピングセンターも大勢のお客さんでにぎわっていました。
通常、復活祭の本祭は日曜ですが、その前の木曜・金曜から休んで、家族や友人と過ごすのが南米流。ブラジルでは正式の祝日は金曜のみでしたが、大勢の人達がおじいさん・おばあさんも含めた大家族で休暇を過ごし、お祝いの品を交換する為に、直前の時期お店は書き入れ時となる訳です。
中でもこの時期の特徴的な商品がイースターエッグ(ゆで卵に彩色をしたもの)を原点とするチョコレート製の巨大卵。ブラジル中の食品販売店で、このチョコ卵が所せましと並べられ、「売れ残りはどうなるんだろう?」と心配になります。
棚の上にぶらさがっているのがチョコレートのイースターエッグ。
復活祭は元々欧州では春の祭りでもあり、生命誕生を祝う意味もあって、多産の象徴であるウサギが象徴的動物としてもてはやされます。
何処に行ってもウサギの写真やぬいぐるみ等を卵と一緒に飾るのが復活祭の典型的装飾であるからです。
生きたウサギもマスコットして多く販売されるようですが、プレゼントとして贈られたウサギが、暫くすると大量に廃棄される、という記事を見つけました。
Na páscoa, defensores ficam em alerta para salvar coelhos abandonados(復活祭の後、ウサギを捨てないで)
http://www1.folha.uol.com.br/cotidiano/2015/04/1612286-na-pascoa-defensores-ficam-em-alerta-para-salvar-coelhos-abandonados.shtml
先週のレポートでサンパウロの一日のゴミ量が650トンとお伝えしましたが、あれは間違いで、大サンパウロの一部Santo Andre市だけの量でした。大サンパウロ全体では、やはり東京やニューヨークなどの世界の大都市と同様に一日1万トン以上のゴミが排出されているようです。(ザックリ言って、一人一日1kgのゴミが出ます。)
その中に生きたウサギまで入らないよう、贈る方も贈られる方もシッカリ考えてほしいもの。そもそも、チョコレートの包装もご覧の通り派手派手で、チョコも量が多すぎてそのままゴミ箱に直行するケースも多々あるようです。 食べ物や包装資材の復活も考える復活祭になると良いですね。
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