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  • 執筆者の写真Kaz Suzurida

ブラジルの言葉 caipira=田舎者、野暮な  英:hick 西:paleto

2015年6月20日

六月はブラジルではお祭りの月。ん?ブラジルのお祭りと言えば二月のカーニバルでしょ?

先週、二月にカーニバルがあるので、愛の日を六月に持ってきたという説をご披露しましたが、

何で六月がお祭りの月になるのでしょうか?


二月は聖バレンタインに因んで世界的に愛の日と定義されるようになっている訳ですが、六月は

先週もご紹介した聖アントニオの日が13日、聖ジョアン(São João)の日が24日、聖ピーター

(Sao Peter)の日が29日と、キリストゆかりの聖人に因んだ記念日が沢山あることから、これらを

纏めて祝うようになって、祝祭の月となった様です。


六月の祝祭はfestas juninas(フェスタス・ジュニナス)と呼ばれ、以下の写真の様に旗をつるした

したでフォークダンスを踊るという形式で、メキシコや中米あたりのお祭りと似たような雰囲気です。

📷 📷

Festas Juninasはサンパウロでも見かけますが、地方の方が盛んなようで、こうしたお祭りを盛んに

することで、六月はCaipiraの月とも呼ばれています。Caipira=田舎者と言うと、日本語の感覚では

少し馬鹿にしたような印象を受けますが、ブラジルでは引退したら田舎で農場暮らしをする、と言う

夢を抱いている成功者が少なからず存在し、Caipiraは寧ろ成功の証との語感も持っているように

感じます。


このCaipiraを辞書で引いたり通訳ソフトにかけると、英語ではhick、スペイン語でもpaletoと言う

聞き慣れない単語に変換されますが、スペイン語ではCampesino(na)とかPueblerino(na)という

表現の方が個人的にはシックリきます。


Festa Juninasに合わせて、毎年全国でVirada Culturalと言う文化祭の様な行事が催され、

今週末はサンパウロ市内でも各地でコンサートを始めとする色々な行事が予定されています。 http://viradacultural.prefeitura.sp.gov.br/2015/ 📷 📷 さて、金曜日朝、衝撃的なニュースが流れました。ペトロブラスを巡る汚職事件Lava Jat事件に 関連して、最大手ゼネコンOdebrecht社とAndrade Gutierrez社両社の社長以下幹部が一度に 11人も逮捕されたのです。 これらの会社はブラジル国内だけでなく、南米中の各国で公共事業等を請け負っており、中には ブラジル開発銀行の融資を使ってゼネコンが代金を確保、但し相手が別の国の政府なので契約 内容が不透明、と言うようなケースもあるようで、この両社に司法の手が伸びたことは、ルラ前大統領 にも操作が及ぶことは確実で、その後継者であるルセフ現大統領への影響もあり、と言うのが大方の 予想となっています。 また、木曜にベネズエラの反対派と会合を持つためにカラカスを訪問したブラジル野党の上院議員 達が、ベネズエラ政府の差し金と思われる妨害工作に遭って空港から市内に入ることが出来ず、 やむなくブラジルに引き返す事件も起きました。この議員団には昨年の大統領選挙でルセフ女史と 最後まで争ったアエシオ・ネヴェス議員も含まれており、この一件でベネズエラ政府が不正を隠す 為に反対派を弾圧していると述べるとともに、ベネズエラ現政府との結びつきの極めて強いルラ 前大統領への攻撃材料とするであろうことも予想されます。 http://www1.folha.uol.com.br/mundo/2015/06/1645111-oposicao-venezuelana-agradece-a-senadores-em-ato-em-embaixada.shtml (ベネズエラの主要ニュースサイトでは既に本件は削除されている模様) こうなると、これまで以上に政治は混乱、経済活動への影響も益々大きくなるので、今年はブラジル のみならず南米各国が忍耐を強いられる年になると言われています。

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