2017年6月17日
昨日は初めて飛行機で東の街Ciudad del Esteに行って来ました。
アスンシオンを早朝6時に出発するAmaszonas航空のBombardier CRJ700で30分強で西の端から東の端に到着。陸路だと5時間はかかる道のりを搭乗手続きを含めても1時間弱で行けるのは大変な魅力です。
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しかも、驚いたことにエステの空港には巨大な747ジャンボの貨物機が駐機して整備作業を行っていました。
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エステ在住の友人から、この街には北米からの貨物直行便が週に4便飛んでいる、と聞いていましたが、まさかジャンボが来ていたとは!アスンシオン国際空港は、南米周辺国への旅客直行便は飛んでいますが、残念なことに北半球の都市でサービスがあるのはMadridとの間を週に4便飛ぶAir Europaだけ。貨物機とは言え、北米航路でジャンボを飛ばす勢いのあるエステ。改めてその実力を見せ付けられました。
以前も御紹介しましたが、エステ市とその周辺(日系移住地のYguazuも含まれます)は、ブラジル・アルゼンチンとの国境に接し、無税加工貿易Maquiladoraを経済活性化の目玉にしようという現政権も工業団地Zona Industrial等を沢山作って外国企業の誘致に力を入れています。
別の友人の話では、このジャンボジェット、エステでブラジルやアルゼンチンからのお客が爆買いする家電やブランド品などを載せて来るそうですが、帰り荷が無く、コロンビアに寄り道して生花を乗せて北米に戻るそうです。
この帰り荷を考えれば、何か仕事が増やせるかも、というのが新しい課題。
ところで、今朝の新聞各紙には統計上、昨年は一昨年に比べて貧困比率が高まった、との問題記事が掲載されています。
記事によると、パラグアイ人口680万人のうち、195万人もの人達が貧困に苦しんでいる、とのこと。(abc color紙)
しかし、どう考えても納得行かないのは、都市部で一ヶ月約13千円、地方で9千円の最低食費が稼げない人口を貧困層であると定義つけていること。
パラグアイでは貧農とか小農という最低レベルの農家の位置付けが一人10ヘクタール程度しか土地を持たない層、となっていますが、10ヘクタールの土地があれば家族を十分に養える訳で、現金収入を貧困の定義に使うのは、国民の大半が農業に縁のない先進国とは異なり、無意味な手法と思われます。
📷 ↑パラグアイの貧困地区として紹介された写真。
↓南米各国の貧民街
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ブラジルの大都市ならどこにでもあるFavela
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南米の先進国チリのCampamento
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国中が貧民街と化しつつある、ベネズエラ伝統のRancho
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パラグアイに着任して一年、この間に国中の色々なところをクルマで走り回りましたが、他の南米諸国で観られるような絶対的貧困層や大規模な貧困地区というのにお目にかかったことがないどころか、他の国より富裕住宅街のエリアが広いように感じます。
パラグアイ進出をお考えの皆様、うわべの報道に惑わされないよう、キッチリとした現地調査が重要であることをお忘れなく。
今日の言葉に何故、簡単なzonaなんて言葉を選んだか?というと、冒頭で御紹介したAmaszonas航空のネーミング。スペルの間違いでは、と思われた方が多いと思いますが、A Mas Zonas(もっと多くの地域へ)という同社の夢がそのまま名前になっているから。こういう洒落っ気も良いではありませんか。
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