先週NYで開催された国連総会に関しては、日本では16歳のグレタ・トゥンベリさんの環境スピーチや小泉環境相のセクシー発言しか取り上げられず、それ以外には日米貿易協定の合意等に注目が集まったのみでしたが、隣国台湾にとっては非常に大きな懸念を遺す会合でした。
この総会の直前にソロモン諸島・キリバスとの断交(中国による囲い込み)が報じられ、外交関係を保つ国の数が僅か15カ国になったばかり。
我がパラグアイは総会での言及は無かったものの、個別に関係維持を示す書簡を事務総長に送ったとのこと。
今週は、台湾とパラグアイの友好関係について不安を掻き立てるニュースが流れました。パラグアイの主要輸出品目である牛肉の輸出が金額・量ともに昨年比1割以上落ち込み、過去三年間で最低レベルにとどまっており、畜産業界から大輸入国である中国向けに輸出が出来るよう、台湾と断交すべきとの提言がなされたのです。
こうした世論の醸成に対して台湾との長年の絆を重視する有識者から懸念の声が上がりました。
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アスンシオンには台湾の立派な寺院や学校もあり、国会議事堂も台湾政府の寄贈による建物で、これまで台湾が南米の小国パラグアイにもたらしてきた多大な貢献は、一部の生産者の一時の利益の為に損なわれるべきものではありません。南米の各国で中国政府がとってきた政府懐柔のバラマキ施策を見ていると、パラグアイだけはこうした金権懐柔政策に巻き込まれずに、今こそ永年の絆を確認するようキッパリとした正義の意思表示を行ってほしいと思います。
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