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パラグアイの言葉 sofisticado(ソフィスティカド)=洗練された 英:sophisticated 葡:sofisticado

執筆者の写真: Kaz SuzuridaKaz Suzurida

2016年4月16日

2014年5月に着任したブラジルですが、二年経過したところで今度は6月に隣国パラグアイに転勤することになり、今週はその準備のためにアスンシオン出張に出掛けました。

地元の新聞にも色々と目を通してきたのですが、木曜日に見かけた新しい新聞5dias紙(丁度この日が発刊五周年記念日)の見出しに注目しました。

Mercado paraguayo se volvió más sofisticado en 5 años(パラグアイの市場は過去5年間で最も洗練されてきている) http://www.5dias.com.py/45753-mercado-paraguayo-se-volvio-mas-sofisticado-en-5-anos

記事を読み進めてゆくと、2011年から昨年までの5年の間にあらゆる指数が増えており、中でも建設部門は五年前の25億ドルから昨年の45億ドルへと1.8倍の増加となっており、預金額も64億ドルから134億ドルへと二倍以上の伸びを示しています。 主要産業である農業は34億ドルから41億ドルと、僅か16%の伸びでしかないので、何が成長の要因か?と思うのですが、この五年間でブラジルから50社以上の製造業がパラグアイに進出してきたとのことで、そのほかの国も含めると、製造業が成長してきていることが成長を後押ししていることが理解できます。 そもそも、パラグアイは南米の中心に位置する内陸国で、国土面積は41万㎢で日本とほぼ同じ、人口は僅か690万人で千葉県並、一人当たりGDPは4600ドルで、南米では下にボリビアが居るだけ、という貧しいイメージの国です。 首都アスンシオンも、昔日本から派遣された大使が、パラグアイ河から上陸してアスンシオンに着いた際に、「いつ首都に着くんだ?」と質問したとの逸話がそのまま通じる質素さで、市内に高層ビルは殆ど見当たらず、見渡す限りの森の都です。(10階建てなら高層ビルです。) 📷 小生が初めてアスンシオンを訪問したのは昨年1月ですが、冒頭の記事で書かれている通り、この一年間の間にも次々と新しいビルが建っており、街中の繁華街だけを観れば、ブラジルの地方都市よりも高級な店舗も観られ、立派に見えます。 ただ、少しクルマで郊外に走れば、人家はまばらになり、チャコと言われる湿原が広がって、本当にこれが一国の首都か?と思えるような素朴な街です。 しかし、経済的に大きな危機に見舞われているブラジルと比べると、大きな負債は無く(公共投資が少なかったからでもありますが)、通貨Guaraniは米ドルに対して極めて安定的であり、対ドル暴落を続ける他の南米通貨とは明らかに異なる市場であることが理解できます。 http://www.xe.com/currencycharts/?from=USD&to=PYG&view=10Y ただ、1944年のGuarani発足以来70年以上も切り下げを行っていないので、現在のUS$1の換算レートは約5,500Guaraniと、非常に大きな数字になっています。 しかし、これも南米の通貨としては極めて特異で良好なポジションにあると言え、比較的安価で優秀な労働市場を狙って、多くの製造業がこの国に進出してきている結果が、洗練された(と言うよりは、垢抜けしてきた、という表現が妥当でしょうが)パラグアイを形成しているものと思われます。 この5dias紙の値段はG.10,000(約200円)、歴史ある新聞La Nacion紙がG.6,000(約120円)と、割高な感もありますが、New York Tomes紙がUS$5.00(約550円)、ブラジルの主要紙がR$4(約120円)であることと比べれば、妥当な金額であると言えるのかもしれません。(今や新聞は金持ちの読み物の様にも思えてきますが。) http://www.lanacion.com.py/ http://www.onlinenewspapers.com/paraguay.htm 今日の言葉sofisticadoですが、ブラジルのポルトガル語でも同じ「洗練された」と言う意味があるものの、微妙に悪い意味も含んでおり、「偽の・ごまかした・不自然な」という意味が優先する様です。スペイン語でも、中南米では「凝り過ぎた・気取った」という意味もあるようで、要するに欧州出身の金持ちや、かつて先進国気取りだったアルゼンチンやベネズエラ等の金満家の鼻持ちならない様子を表現するのに使われた単語である様です。 かつて中国も素朴で安価な国でしたが、この30年間の間に随分と洗練された国に変身、今や世界中を闊歩する中国人を日本人や韓国人を見分けるのが難しくなってきました。

パラグアイ人の見分け方は、ウルグアイ人と同じで、テレレというお茶のポットとカップを持ち歩いているので、すぐに判りますが、急激な発展を見せるパラグアイ人が気取って鼻持ちならないと言われないように、上手に発展する様サポート出来れば良いな、と思いながらサンパウロに帰ってきました。

 
 
 

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