2016年12月21日
日本は冬至、パラグアイでは夏至を迎えて、年の瀬もいよいよ押し迫ってきました。今年は一足お先に年末休暇を頂くことにし、今夜の深夜便で長女や次男の住む北米に参りますので、今年最後のパラグアイの言葉、早めにお届けします。
パラグアイで迎える初めての年末でしたが、路上で色々なモノ売りが、信号待ちするクルマや通行人に売り込みを仕掛ける様子は、南米中どこも同じなのですが、ここで初めて見たものが、今回御紹介するFlor de Coco、椰子の花です。
https://www.google.com/search?q=flor+de+coco&espv=2&biw=1366&bih=638&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=0ahUKEwifj6XjqIPRAhVDE5AKHYrXAEAQsAQIGQ
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椰子というのも色々な種類があって、日本でも人気のブラジル果実アサイ=açaíも椰子の一種であることは以前御紹介しましたが、パラグアイではクリスマスの時だけに使うMbojaká椰子の花の芽というのがあって、これを飾ることが宗教行事の一つとなっています。調べてみると、これは周辺のどの国にも見られないユニークな風習であることが判りました。
http://discoveringparaguay.com/home/coconut-flower-for-christmas-flor-de-coco-para-navidad/
以下の動画で見ると、より判りやすいと思いますが、イメージとしては巨大なタケノコです。
https://www.youtube.com/watch?v=KQeTDNP4fxk
善男善女はこれを買い求め、自宅に飾ったクリスマスツリーや御馴染みNacimiento(聖人降誕)の人形群の傍に置いて、芽が発する独特の香りを楽しむのだそうです。
https://www.google.com/search?q=nacimiento+navide%C3%B1o&espv=2&biw=1366&bih=589&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=0ahUKEwiu7aKTiYbRAhWIhZAKHQwYBDYQsAQIGQ
一方、南米西部アンデス地方にあたるエクアドルやコロンビアではこの時期、不人気な有名人を模した人形año viejoを辻辻に置いて、大晦日の夜一斉に火をつけて燃やして厄落としをします。今年はきっとトランプ次期大統領の人形があちこちで見られることでしょう。
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ベネズエラでは、なんとクリスマスツリーを北米から輸入した生の樅の木で飾り立てる風習があって、何度か自宅にも飾ってみましたが、生木なので、水をやってもどんどん枯れてきて、クリスマスが終わったら直ぐに片付けないと茶色い針葉が床に散乱して掃除が大変でした。
カラカスからの通信によると、絶望的な経済危機に見舞われている今年も生木のツリーを輸入した業者が居たようで、結果的には矢張り売り上げは伸びず、クリスマス一週間前から安売りをしたと報じられていて、習慣とは言えこんな窮状でも生木を飾ったお屋敷があるのだと逆に関心した次第です。
また、南米では大晦日の夜、黄色の下着を身に着けると、翌年は金運が上がると信じられています。日本の皆さんも試してみられては如何でしょうか? ん、そもそも黄色い下着なんて売ってないですね。
北半球の年末は随分寒そうですが、皆さん風邪など召されないようお気をつけください。
では来る2017年が良い年になることを祈念して、今年最後の言葉とさせて戴きます。
夜十時を回っても30℃近い猛暑のアスンシオンから、朝夕は連日氷点下 極寒のミシシッピに向けて、そろそろ出発です。
Feliz Navidad y próspero Año Nuevo!
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