昨日金曜日はチャコ地方への交通の要衝であるレマンソ大橋が原住民によて封鎖され、ほぼ一日中交通がマヒする事態が発生しました。
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https://www.lanacion.com.py/pais/2019/10/11/fiscalia-solicito-que-policia-despeje-el-puente-remanso/
この道路封鎖はINDI(先住民族庁 Instituto Paraguayo del Indígena)総裁の辞任を求めて展開されたもので、参加した原住民代表は政府の原住民対策が不十分であるとの理由で行動を起こしたと報じられています。
レマンソ大橋はチャコ地方とアスンシオンを結ぶ国道9号線唯一の架橋であり、これが使えなくなるとチャコ経済がマヒすることになる、正にボトルネックと言えます。ここを押さえることが如何に戦略的に有効であるか、また先住民の多くが住むチャコの入り口での行動が如何に注目をあつめるか、熟知したうえでの抗議行動と言えます。
しかし、各新聞を読み込んでみると、橋を封鎖したのは橋周辺に住む新住民で、元々飛行場等として整備される筈だった場所を占拠して棲みついた人たちで、現政府に対抗する勢力が住民を買収して行動を起こさせた可能性もあるように感じられます。
結果的には昨日のうちに総裁は辞任を表明し、橋の封鎖は解かれましたが、こうした行動が常態化すると、アルゼンチンやベネズエラのような低所得者優先の施策がとられ、最終的に国全体を貧しく貶めることになりかねないので、こうした動きへの対応には注視が必要です。
社会的弱者の救済は重要な政策であることは当然ですが、彼らを利用して政治的勢力拡大を図るグループの存在は、南米だけでなく民主主義国家の大きな課題と言えます。
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