日本では10月1日の消費税率引き上げに伴って急速にキャッシュレス化が進んでいると報道されていますが、パラグアイでも永年の懸案と言われたバスの乗車券の電子化が先ずアスンシオン周辺で実現します。
早速このカードをゲットしようと新聞に紹介されたAqui Pago販売暑に出向きましたが、未だカード現物は届いていない模様です。
アスンシオンでは渋滞の緩和策としてコロンビアやペルーで導入されているメトロバスというバス専用レーンの導入を目指して工事が行われていましたが、請け負ったポルトガルの会社が工期途中で予算切れを理由に工事を中断、結局専用レーンは実現しないまま、バス料金の徴収システムだけ電子化される流れになったようですが、まあ一歩でも前進しているのであればヨシとすべきでしょうか。
南米で生活して感じるのは、キャッシュレス化は日本より進んでいるということ。治安の良い日本では、現金を持ち歩いても盗られる心配はありませんが、南米では現金を狙った泥棒やひったくりが多いので、カードが使える場面がより多くあるように思われます。携帯電話の普及でも、有線電話網の出来上がった日本と違って、電話が無かった地域でも無線で通話できるという理由から、遥かに早く携帯電話が普及していました。
南米では珍しく24時間営業のコンビニが普及しているアスンシオンですが、今月二度目の強盗事件があったとのニュースも流れました。
ところで、47カ国が選出される国連の人権理事会にあろうことかベネズエラが選出されました。世界最低レベルの人権蹂躙が横行する国が何故理事会メンバーに選出されたのか理解に苦しみますが、先週お送りしたパラグアイの先住民運動と同じように、カネで票(先住民運動はデモ活動参加者)を釣る手法がとられたことは間違いありません。
9月に台湾との国交を破棄して大陸中国と国交を結んだソロモン諸島がいきなり中国に島の租借交渉を始めたとの報道も同じ。カネで世界政治が動いている訳ですが、こうした流れに有権者は毅然とした態度で臨むべきです。
パラグアイでも台湾を切って大陸と組むべしとの声が上がっていることは以前もお伝えしましたが、こうした声を押しとどめて永年続く台湾との関係を維持しようとCartes前大統領が声明を発表しました。
パラグアイ一のカネ持ちとも言われるカルテス氏には様々な批判や非難もありますが、パラグアイを正しい方向に導く理念について、個人的には賛同します。
国連の運営は加盟国の負担金滞納が原因で運営に支障を来していると言われていますが、ベネズエラの非合法政権が人権理事会に加わるということで益々信用を失い負担金を支払う価値の無い組織になってしまうことを懸念します。
切符の代金も入場料も加盟国の負担金も利用者が支払うことで正しく運営されることを利用者(加盟国)が再認識する必要がありそうですし、メロンなどの金品で票が動くようなことの無い様なシッカリとした監視システムが構築されることを期待します。
もうひとつ、明日はボリビアの大統領選挙の日。と言っても2006年から政権を握っている現職のエボ・モラレス氏が再選されることが確実視されているので、大きな話題にはなっていません。
むしろ来週行われるアルゼンチンとウルグアイの選挙に注目が集まっていますが、再選禁止規定を廃止して終身大統領を目指すエボ氏の政権運営継続には隣国としての懸念の声が出ていることも見逃せません。
今後の南米事情を左右すると思われる今週から来週にかけての大統領選挙、日本では大きく報道されないと思いますが、注目に値します。
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